...鬱状態が歴然とあらわれているようだとのことでした...
梅崎春生 「凡人凡語」
...とにかくこの人造人間の右の拳には博士の顔を粉砕したかもしれない証跡(しょうせき)が歴然と残っている」と検事は云った...
海野十三 「人造人間事件」
...年々の洪水の激しさが歴然と跡をとどめていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...事あるごとにいよいよ歴然としてまゐりまして...
太宰治 「右大臣実朝」
...それ程進歩の足跡は歴然と記録されているのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...その上宿命の跡はあまりに歴然としていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...先づ支那文が出來てからそれを女眞語に直譯した形迹の歴然として存するものがある...
内藤湖南 「聖徳太子」
...歴然とつかんでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...尚ほ歴然として壁間の凹處に認められ...
原勝郎 「貢院の春」
...またかくも歴然としていたので...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...歴然とこの世に存在する小さな...
牧野信一 「その村を憶ひて」
...プレトーン以降の思想が歴然と影響されてゐるのを見て私の胸は異樣に震へた...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...あまりに歴然とのこしてゆくのは...
牧野信一 「裸虫抄」
...まさに歴然とそこにあった...
正岡容 「寄席」
...その背後に横たはる事さへ歴然と示されてゐるのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...私も生れて初めてで……何と説明致したら宜しう御座いましょうか……犯跡が歴然と致しておりながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...(笑)これはもうあまりにも歴然とした歴史的事實でありまして...
吉川英治 「折々の記」
...城下を一眸(ぼう)にながめれば歴然とわかる...
吉川英治 「黒田如水」
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