...「えゝ」と歯切れ悪く答えるのだった...
有島武郎 「或る女」
...いかにも歯切れのよささうなばり/\といふ音と...
有島武郎 「骨」
...誰に会っても旧知の友のように胸襟(きょうきん)を開いて歯切れの好い江戸ッ子弁でサックリと竹を割ったように話すから...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...キビキビした歯切れのイイ江戸弁で率直に言放すのがタダ者ならず見えたので...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...町も変ったね」「どぎゃん風(ふう)に?」「何だか歯切れの悪いお菓子を食べているような気分だったな...
梅崎春生 「幻化」
...べらんめえ調の歯切のいい日本語――というよりも東京弁というかハマ言葉というかを上手にしゃべった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...さくさくと歯切れのいいその葉と...
薄田泣菫 「独楽園」
...言葉のよくわからないせいもあろうがいったいに前のスターンバークの「モロッコ」などに比べて歯切れが悪くてアクセントの弱い作品のように思われる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...歯切れが悪いとはいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...夢が浅いので歯切れが好いばかりだ...
中原中也 「Me Voila」
...僕が彼方(あつち)へ行つても可(い)い」歯切(はぎ)れのわるい返事なので...
夏目漱石 「それから」
...レコードではビクターにバックハウスの歯切(はぎれ)の良い技巧的に美しいのが入っている(JD一一六二―五)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そのくせ歯切(はぎ)れの良いものでなければいけない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...上がり込んで御待ち申しておりました」歯切れの良い調子...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...良く透る歯切れのいい弁で...
羽志主水 「監獄部屋」
...大内山の翠松の上には歯切れの悪い晦日(みそか)の月...
久生十蘭 「魔都」
...「第一に歯切れよく...
牧野信一 「公園へ行く道」
...歯切れのいい口調で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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