...時々顔を挙げては白い歯を見せて笑ったりもしていた...
芥川龍之介 「三つの窓」
...葉子は自分の事のように歯がゆかった...
有島武郎 「或る女」
...自分でも歯の浮くような饒舌(じょうぜつ)をふるった...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...「ウウム」と歯をかみならしつつ...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...歯がゆいだけですよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...真に鋸(のこぎり)の歯のようにとがり立った輪郭は恐ろしくも美しい...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...私いくつ時分だったか、一本歯をはいて、ここの板敷を毎日毎日布を晒(さ)らしてあるいていたもんや」お絹はそう言って、銚子にごぽごぽ酒を移していた...
徳田秋声 「挿話」
...婆芸者が土色した薄(うすっ)ぺらな唇を捩(ね)じ曲げてチュウッチュウッと音高く虫歯を吸う...
永井荷風 「深川の唄」
...しかも絶えず黄色い歯を剥出(むきだ)してニヤニヤし続けている...
中島敦 「狼疾記」
...奥歯にものがはさまったような感じの論文になるのは...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...硫酸銅……歯学に関係して...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...葉面(ようめん)は長形で鈍鋸歯(どんきょし)がある...
牧野富太郎 「植物知識」
...お初は、歯がみした...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...或る日フト恭が小女にからかってさも面白そうに並びの好い歯をチラチラさせて笑い興じて居るのを見ると...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...歯を食いしばってこらえた...
森鴎外 「山椒大夫」
...いまさらなんと云われようと恥ずかしがることはこれっぽっちもないさ」「どこまで跟(つ)けて来る気だ」「それはおまえさんしだいさ」と云って六兵衛は歯を見せた...
山本周五郎 「ひとごろし」
...歯を剥(む)きだして陰々と笑った...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...ぎゅっと歯の根で噛んでしまう怖ろしい怺(こら)えを武蔵は今しているのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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