...彼は娘と入れ違いに噴井(ふきい)の側へ歩み寄って...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...問題も牛の樣にノロ/\と其歩みを運んで行く...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...かかる矛盾は遂には一切の人間をして思慕すべき何物をも有たぬ状態に歩み入らしめるやうなことはないだらうか...
石川啄木 「田園の思慕」
...吉野と肩を並べて歩みを運ぶ静子の心は...
石川啄木 「鳥影」
...火口から歩み去り...
豊島与志雄 「憑きもの」
...各人はその取るべき歩みを前方に進めていった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それから歩みを続けようとすると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その歩みを止めはしない...
中井正一 「国立国会図書館について」
...私の歩みをゆるめたのである...
中井正一 「美学入門」
...薄暮合引橋河岸通を歩み...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その方へと歩み寄ったが...
永井荷風 「梅雨晴」
...考察の歩みを戻すべきである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...舞台の真中に歩み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...歩み下ると精魅の宮殿に到り...
南方熊楠 「十二支考」
...抑から歩み出しているのではなかろうか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...翳に埋れ翳に支へられその階段はどこへ果ててゐるのかはかなさに立ちあがりいくたび踏んでみたことだらうものいはず濡れた肩や失はれたいのちの群をこえけんめいにあふれる時間をたどりたかつたあてもない歩みの遅速のままにどぶどろの秩序をすぎもはや美しいままに欺かれうつくしいままに奪はれてゐたしかし最後の膝に耐えこみあげる背をふせはげしく若さをうちくだいて未完の忘却のなかからなほ何かを信じようとしてゐた...
森川義信 「衢にて」
...竹の杖を弄(もてあそ)びつつ細い藪(やぶ)道を歩みながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...すぐ姫たちのそばへ歩み寄った...
吉川英治 「新書太閤記」
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