...やはり歩みをつづけてゐた...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...神彼の業を顧み歩みを数えて彼を愛護し...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...春水に歩みより頭(ず)をおさへたる二月二十四日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...「こらあ! 止れ! 撃つぞ!」馬の歩みはぴたりと止められた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...次に来る来年の「試験」の準備の道程に覚束(おぼつか)ない分厘(ふんりん)の歩みを進めるのである...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...三人はおもむろに歩み初めぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...やがて彼は黙って立上って歩み去る...
豊島与志雄 「春の幻」
...私は静に彼の方へ歩み寄った...
豊島与志雄 「微笑」
...二人は、声がしたらしいと考えた場所へ近づくと、歩みを止めて、四方を眺めた...
直木三十五 「南国太平記」
...おっちらと歩み出し...
中里介山 「大菩薩峠」
...なじかは春の歩み遲くわが故郷(ふるさと)は消え殘る雪の光れるわが眼になじむ遠き山山その山脈(やまなみ)もれんめんと煙の見えざる淺間は哀し今朝より家を逃れいで木ぬれに石をかくして遊べるをみな來りて問ふにあらずばなんとて家路を教ふべきはやも晝餉になりぬれどひとり木立にかくれつつ母もにくしや父もにくしやとこそ唄ふなる...
萩原朔太郎 「春の來る頃」
...教師は教壇のほうへ歩みよって...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...どんなにその重味が私の歩みを妨げても...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...つかつかと彼のところへ歩み寄るなり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...遲々たる時の歩みがもどかしく思はれた――彼が漁から歸つて來る秋までは...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...菊王は歩み歩み、一方の頼春をうながしていう...
吉川英治 「私本太平記」
...「あのように円(まど)かに、夫婦(みょうと)が、一つ道を歩み、一つ唱名をして生活(くら)すことができたら、ほんに、幸福であろうに」と、凡下たちも、自分たちの、歪(ゆが)んでいる家庭や、倦怠期(けんたいき)に入っている夫婦仲や、すさびかけている心をかえりみて、やがて、吉水の説教の日には、夫婦して打ち連れてくる者がにわかにそのころ殖(ふ)えてきたという...
吉川英治 「親鸞」
...伊吹の麓を見て歩みだした...
吉川英治 「源頼朝」
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