...人力車の側へ歩み寄りました...
芥川龍之介 「雛」
...ああ、我も、わが行くみちの今日ひと日、語る伴侶(とも)なく、この辻を、今、かく行くと、思ひつつ、歩み移せば、けたたまし戸の音ひびき、右手なる新聞社より駆け出でし男幾人(いくたり)、腰の鈴高く鳴らして駆け去りぬ、四の角より四の路おのも、おのもに...
石川啄木 「詩」
...義雄の遲い歩みが橋の上に進むと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...新らしい歩みを踏み出したのである(その歩みが溌剌颯爽たるものでないことはあたりまへだ)...
種田山頭火 「其中日記」
...いきなり長老のほうへつかつかと歩み寄った...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私はその方へ歩み寄って...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...竜之助はハッとして歩みをとどめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...また海に向って歩み...
中里介山 「大菩薩峠」
...前へ歩み出しましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...君の歩みを止めてふりかえってみたまえ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...このすばらしい展望をとり逃す法はない」僕はこんな忠告には耳を藉(か)さずに歩みつづけた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...しばらくは黙りさえして歩みを進めた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...胸のみ塞がッて箸(はし)の歩みも止まりがち...
二葉亭四迷 「浮雲」
...左肩をそびやかすようにした平馬――歩み過ぎた時...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...静かに立って歩み去った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一つの逆境を歩みぬけた後の爽快さは...
吉川英治 「折々の記」
...黙って後ろから歩み寄ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...自然の歩みだった」五「なるほど」覚明は...
吉川英治 「親鸞」
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