...与八が雲龍寺の山門を横目に見て歩み出すと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...顔一杯に愛嬌笑ひを見せ乍(なが)らいち早く歩み寄つて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...私は『般若心経』のこの講義を契機(きっかけ)として、真に般若の道を学びつつ、歩みつつ、如実(にょじつ)に一つの道をシッカリと歩んでゆきたいと思っています...
高神覚昇 「般若心経講義」
...彼が馬の所へ歩みよつたのも...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...彼は歩みを甥の家に向けた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...つかつかと机に歩み寄って...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...無言のまま歩み寄りました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...彼女は黙って歩み寄ってきた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...そして人に後(おく)れてよろよろ歩み行く処に...
永井荷風 「日和下駄」
...「ははあ、あの二人が畜生谷と言ったのが、これだな、畜生谷……」兵馬はその異様な谷を見渡すと、谷をめぐる一方の尾根を縦走しつつ、談笑して行く二人の者の姿を遥(はる)かに認めて、「おーい、仏頂寺君、丸山君、待ち給え、待ち給えよう」この声で、豆のような姿に見えた縦走の二人が、歩みを止めて、こちらを見返りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...御用は?」ゆかりは歩み寄りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...外套(がいとう)にくるまった一人の姿が燈光のあたっているところまで歩み出て...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...想像力の抑制といふ事は蝸牛の歩みの絶対安全をもつてしても償ひ得ぬ悪徳である...
牧野信一 「嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら」
...次で大股に歩みて...
三木竹二 「いがみの権太」
...誰かの歩みよって来るのがよくわかった...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...その土塀に沿ってつかつかと彼の前へ歩み寄って来て...
吉川英治 「江戸三国志」
...自然の歩みだった」五「なるほど」覚明は...
吉川英治 「親鸞」
...千代の背後にお米が靜かに歩み寄つて物をも言はずに一寸の間立つてゐて...
若山牧水 「姉妹」
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