...三百大名が武辺者や兵法者を競って抱えたは昔のことで...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...つぎつぎに滅亡した源平藤橘の血脈をひく武辺のまがいで...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...血の荒れの見え透(す)く獣物(けだもの)じみた武辺流のなかでは...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...一徹なる武辺者(ぶへんもの)なり...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...それに沢山の武辺話(ぶへんばなし)も世には伝わっていて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...楠の再来とまで高く評価している武辺(ぶへん)でもある...
吉川英治 「黒田如水」
...武辺者(ぶへんしゃ)らしい一礼をすると...
吉川英治 「黒田如水」
...二度と武辺や権門にたよる気にもなれず...
吉川英治 「私本太平記」
...上杉は付けてやったが、武辺のほかは、公卿振りも知らぬ直義、つつがなく、使いをすましてくればよいが」高氏は、吉良へも洩らさなかったが、ここ刻々な憂慮は、ほかにもある...
吉川英治 「私本太平記」
...武辺者の一途(いちず)...
吉川英治 「私本太平記」
...もとより武辺者、逗留中は、何かの失礼も、偏(ひと)えにご寛大に」と、双方の挨拶...
吉川英治 「新書太閤記」
...上方の武辺と聞いては...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ余(あま)りに血に飽いて荒(すさ)んだ心のやすみ場を探しているに過ぎないので」「武辺者と仰せられたが...
吉川英治 「親鸞」
...元より武辺に身をゆだねて世にさすろう以上は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...政宗公という一箇の武辺を中心として...
吉川英治 「宮本武蔵」
...けさ程のお出会い、殿のお耳に入れ候処、但馬守(たじまのかみ)様、なつかしき男と被仰(おおせな)され候お越しの日、いつ頃にやとのおことば、折返してお便り待入申候すけくろう「お内儀(かみ)、そこの筆をかしてくれぬか」「こんなので、よろしゅうございましょうか」「うむ……」と帳場のわきへ立ち寄って、助九郎の手紙の裏へ、武辺者には、ほかに用もなし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...べつに武辺者の自己の恥辱とも考えず答えると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...また、武辺ばなしなど、聞きもし、話もしたし――というのであろうと存ぜられる」手習子たちは皆、手を休めて、先生の顔と庭に立っている二人の侍の顔とを、心配そうに見較べていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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