...此程度(このていど)の物價(ぶつか)の低落(ていらく)が最(もつと)も適當(てきたう)の處(ところ)であらうと思(おも)はれる...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...凡て此程の説話は...
高木敏雄 「比較神話学」
...此程より病氣(いたつき)の由にて予が熊野參籠の折より見えざりしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...しかし此程度の衰弱ならば却つて私のためには好都合であらう...
種田山頭火 「其中日記」
...此程村の巡査が遊びに来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...つい此程内(うち)の女児が其下で大きな椎の実を一つ見つけた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此程周囲(まわり)の雑木を切り倒し...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...尤此程及御答置候通魯西亞人渡來迄は...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...此程度の懷疑説も...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...それにしても此程の川に土橋でしかもそれが隨分年月を經て居るやうに見えるのは水が嘗て破壞せしめる程には激したことがないからだらうと思はれる...
長塚節 「松蟲草」
...此程に至り諸事好都合に埓(らち)あき...
夏目漱石 「虞美人草」
...此程の形見とて御立烏帽子狩衣を』とクセの謡が進むと...
野口米次郎 「能楽論」
...俄(にわ)かの腹痛に苦しみ居ります」「何?」「御膳部に何にか良からぬ物を入れた者があるかと存じます」「馬鹿な」「此程より...
野村胡堂 「礫心中」
...此程(このほど)すぐさず伴(ともな)ひては給(たま)はらずやと掻口説(かきくど)きしに...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...此程のことを、無益に過させたり、其裡から、何か自分を養てるものを見出さないような自分では真逆なかろうから、と云った...
宮本百合子 「傾く日」
...此程度の推定が多かつたのかも知れない...
柳田國男 「信濃桜の話」
...此程引続きて悩乱の態(てい)となり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...陳者(のぶれば)、予(かね)てより御通達の、潮流研究用と覚(おぼ)しき、赤封蝋(ふうろう)附きの麦酒(ビール)瓶、拾得次第届告(とどけつげ)仕る様、島民一般に申渡置候処(もうしわたしおきそうろうところ)、此程、本島南岸に、別小包の如き、樹脂封蝋附きの麦酒(ビール)瓶が三個漂着致し居るを発見、届出申候(とどけいでもうしそうろう)...
夢野久作 「瓶詰地獄」
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