...此程伯氏之句也...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...此程度(このていど)の物價(ぶつか)の低落(ていらく)が最(もつと)も適當(てきたう)の處(ところ)であらうと思(おも)はれる...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...此程(このほど)より所労(しょろう)平臥中(へいがちゅう)...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...此程より病氣(いたつき)の由にて予が熊野參籠の折より見えざりしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...此程村の巡査が遊びに来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此程並木の櫟(くぬぎ)を伐ったので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...此程周囲(まわり)の雑木を切り倒し...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...尤此程及御答置候通魯西亞人渡來迄は...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...此程度の懷疑説も...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...僕は其晩はじめて彼等が此程猜忌の眼を以て見て居たのであつたかと驚いたのである...
長塚節 「開業醫」
...此程に至り諸事好都合に埓(らち)あき...
夏目漱石 「虞美人草」
...「父親の黒雲源左衞門が刑に服したとき、女房のお半といふのも、夫と同腹と見られて、捕へられ、三宅島に流されて十八年、此程漸く許されて江戸に歸つたのぢや、――斯く申す拙者は、そのお半の實の兄、つながる縁で主家を浪人したが、妹が氣の毒さに、産んだばかりの女の子に多分の金をつけて、日本橋の大店の妾(めかけ)の子と僞つて、三七郎殿に養育を頼んだ」「――」「ところで、此程、許されて三宅島から歸つた拙者の妹、兇賊黒雲源左衞門の女房お半は、十八年前に産み捨てたたつた一人の娘を忘れ難く、命あつて今日迄永らへて居るものなら、三七郎殿から貰ひ戻すか、せめて一目たりとも逢ひ度い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俄(にわ)かの腹痛に苦しみ居ります」「何?」「御膳部に何にか良からぬ物を入れた者があるかと存じます」「馬鹿な」「此程より...
野村胡堂 「礫心中」
...此程の犯人は犯罪の計画自体が其一切である...
平出修 「公判」
...『何(なん)と此程(これほど)見事(みごと)な物(もの)があらうぞや...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...三七七頁)此程の本紙(大正十四年六月廿五日大阪毎日)に誰かゞ橋や築島に人柱はきくが築城に人柱は聞かぬといふ樣に書かれたが...
南方熊楠 「人柱の話」
...此程のことを、無益に過させたり、其裡から、何か自分を養てるものを見出さないような自分では真逆なかろうから、と云った...
宮本百合子 「傾く日」
...此程窃(ひそ)かに御帰国ありし趣に候...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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