...破片(はへん)が其所此所(そこここ)に散亂(さんらん)して居(ゐ)る...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...併し此所に一つの疑問がある...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...此所に居ると立ち上つて答へたら...
丘浅次郎 「落第と退校」
...庸介のすぐ下の妹の政子(此所から七里ほど離れた村の...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...此所は造型上でも一番手こずる難所である...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...高館をのがれ蝦夷へ渡らんと此所迄来り給ひしに...
太宰治 「津軽」
...此所でも山海の珍味の卓を圍んで快談に時を移す...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...その昔私が母の懷で此所迄話がすゝむと...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...本當に此所へ來て養蠶をしやうと思ふものがあれば五枚や十枚の種紙ならば人が手傳つても桑位は摘んでやる...
長塚節 「佐渡が島」
...遠く西方を見渡すと此所からでは低く青田が連つて青田の先はすぐに茅淳(ちぬ)の海である...
長塚節 「松蟲草」
...早く此所(こゝ)へ遊びに来(く)れば可(よ)かつたと思ひ出した...
夏目漱石 「それから」
...――代助は昨夕の夢を此所(ここ)まで辿(たど)って来て...
夏目漱石 「それから」
...仕樣(しやう)がない」主人(しゆじん)は此所(こゝ)で少(すこ)し笑(わら)つたが...
夏目漱石 「門」
...何處(どこ)から此所(こゝ)へ出(で)たか薩張(さつぱり)分(わか)らなかつた...
夏目漱石 「門」
...此所に現実している物は...
萩原朔太郎 「猫町」
...此所(ここ)に居る自分と同じ運命の人間は...
羽志主水 「監獄部屋」
...餘(あま)りに狼狽(あはて)たので自分(じぶん)が此所(こゝ)少時(しばらく)の間(あひだ)に...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...此所(ここ)よりは火元へも近く候間...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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