...此所に幸い熱さましのカプセルと...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...叔父(をぢ)と共(とも)に此所(こゝ)に留(とゞま)るといふ...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...此所には戯作(げさく)などをした玄魚(げんぎょ)という人のビラ屋があった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...お前は暫(しばら)く此所で荷物の番をしていてくれ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...此所のやうに自給自足すら覚束ないやうな痩地の所へは買出しの人さへやつて来ず...
高村光太郎 「開墾」
...帰りしなに電話をかけてビイルとそれから何か料理を此所へすぐに届けさせてくれよ...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...あの男が此所(ここ)へ来ているか...
太宰治 「女の決闘」
...此所で老婆に捨てられては困ると思ったので...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...此所に掲(かか)げたる名稱(めいせう)の意味(いみ)する通り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...そして『僕一寸其所まで行つて來たいから少し此所で待つて居て呉れたまへ...
徳田秋聲 「媒介者」
...此所まで頭の中で繰り返してみて...
夏目漱石 「それから」
...私が此所に這入った時に丁度杉浦重剛(すぎうらしげたけ)先生が校長で此所(ここ)の呼び者になっていた...
夏目漱石 「模倣と独立」
...幾何(いくら)かに賣(う)り拂(はら)ふ積(つもり)でわざ/\此所(こゝ)迄(まで)足(あし)を運(はこ)んだのであるが...
夏目漱石 「門」
...「此所は町役人の方にお任せして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自由詩の「天才の詩形」と呼ばれる所以が此所にある...
萩原朔太郎 「青猫」
...」此の時彼女はつと客に寄り添うて「此所で子供と老母とを早く見せ物へ入れて...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...此所に豆腐屋(とうふや)を業とする政という者...
柳田国男 「遠野物語」
...太橋さんは此所へお泊りなのかね」「どうしてです」「拙者はまた食事をしてお立ちかと思った...
山本周五郎 「新潮記」
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