...既(も)う此所(こゝ)までに五里(り)近(ちか)く歩(ある)いたので...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...いったい此所(ここ)で何をしているのだ」彭は女を捜しているとも言えなかった...
田中貢太郎 「荷花公主」
...「どうして此所へいらしたのです」陳は礼をして言った...
田中貢太郎 「西湖主」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...此所には長橋が架設してある...
長塚節 「彌彦山」
...此所(こゝ)迄考へた時...
夏目漱石 「それから」
...此所(ここ)だ此所だと梶棒(かじぼう)を下(おろ)さした声は慥(たし)かに三年前(ぜん)分れた時そっくりである...
夏目漱石 「それから」
...又『此所(ここ)十日ばかりの間』じゃないか...
夏目漱石 「それから」
...然し此所迄(ここまで)引っ張ってぴんとさせなくっちゃ駄目だよと云うに至っては...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...果は此所(ここ)にも一枚の火が出来る...
夏目漱石 「幻影の盾」
...幾何(いくら)かに賣(う)り拂(はら)ふ積(つもり)でわざ/\此所(こゝ)迄(まで)足(あし)を運(はこ)んだのであるが...
夏目漱石 「門」
...此所(こゝ)で君(きみ)の顏(かほ)を見(み)ないのは遺憾(ゐかん)だから...
夏目漱石 「門」
...宗助(そうすけ)は不圖(ふと)御米(およね)に此所(こゝ)へ着(つ)いた消息(せうそく)を書(か)かなければならない事(こと)に氣(き)が付(つ)いた...
夏目漱石 「門」
...(但し此所に注意すべきは...
萩原朔太郎 「青猫」
...工場の方で解雇しない限りはおとなしく此所(こゝ)へかじりついてゐるに越した事はないといふ心持になるのだつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...」此の時彼女はつと客に寄り添うて「此所で子供と老母とを早く見せ物へ入れて...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...此所(こゝ)まで出向いて来た彼女に無駄足踏ませるのも心ないことと思つたので...
宮地嘉六 「老残」
...此所(ここ)よりは火元へも近く候間...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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