...此処では狩りは許されていないので猟獲はできません...
...此処(ここ)で電鈴(べる)が鳴って...
岩村透 「死体室」
...「此処は何処だね」そのままで僕が聞いた...
梅崎春生 「蜆」
...私が拾って此処へ持って来た...
田中貢太郎 「雁」
...此処は恐ろしい魔所でござるぞ」怪量はおちつきすましていた...
田中貢太郎 「轆轤首」
...此処には少しそのことを書いて見ようと思ふ...
田山録弥 「あちこちの渓谷」
...私は「存在としての存在」と「真理としての存在」との区別を此処にも見出すことが出来ると云えるであろう...
戸坂潤 「性格としての空間」
...」――遅くて、此処一週間、早ければ今明日の中(うち)に解決がつくということが争議団全体の確信となっていた...
戸田豊子 「鋳物工場」
...と怪しきふるへ声にこの頃此処の流行(はやり)ぶしを言つて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...何時(いつ)まで此処(ここ)に拝借して居ることが出来ましょうかと云うと...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何処(どこ)も此処(ここ)も至極(しごく)都合の好(よ)い折柄...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...此処の払いで廿円を越したことは...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ゆうべは此処でも三鞭酒を抜いたんだな?……こいつらが騒いだのかしら? それにしてもこいつらは一体何者だろう...
堀辰雄 「旅の絵」
...相手が此処を覚えておけよ...
堀辰雄 「菜穂子」
...此処に至つてはそんな芸当はおそらく役立ずに決つてゐる...
牧野信一 「三田に来て」
...此処は風があって寒い...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...見てはならないものを見た怖れで此処を去った...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...良人(をつと)は毎夜(よ)此処(ここ)に遊んで殊(こと)に階下の室の労働者で一杯に成つて居る光景を喜んで居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...何れもみな相寄って此処に一つの大きな調和を作っているのを感じて来たのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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