...3.私はまるで此の世を遠ざかつたやうな氣持がする...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...悪鬼だのというものが此の世の中に居るんでしょうか...
太宰治 「誰」
...とても此の世で入手でき難いような貴重な品々を...
太宰治 「ろまん燈籠」
...生きて此の世に罪を重ね...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...人間此の世に生れて来てどうも余り名前も知られないで死んでしまふといふ事はつまらない話です...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...自分が此の世に生れ落ちた頃の時代の中(うち)に...
永井荷風 「虫干」
...此の世界に於ける代用品の存在を許したくないだけのことである...
中島敦 「章魚木の下で」
...それらは此の世の意地悪を知らず...
長與善郎 「青銅の基督」
...お前は由紀子に相違あるまい――が一度死んで法律的には此の世に存在しない人間だ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...何うかしたらまだ此の世に生きて居るのかもわかりません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...この人形は此の世に二つと無い宝物だ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...此の世界有數の大工事に驚嘆する外はなかつた...
濱田耕作 「埃及雜記」
...此の世の無限の豐富を殆ど全部失つてしまふのは...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...「わしにはどうも此の世の中に...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...検事は「女の一生」の主人公が私生児を育てる為に此の世の波と戦い抜いた姿こそ母性の尊い姿である...
宮本百合子 「「女の一生」と志賀暁子の場合」
...此の世を支配している力に動かされるのは当然だし...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...若し此の世界から人間以外の動物を驅逐したとしても...
村越三千男 「大植物圖鑑」
...この船はもう二度と此の世の者は見てはならなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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