...常に正鵠を失しやすいものである...
芥川龍之介 「後世」
...その用語は正鵠(せいこう)を失している...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そのために一〇〇年以前の世紀との比較に正鵠を失する恐れがないとは言われないが...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...小學校にゐる頃から聞いたんぢやないか? 兩面から論じなくちやあ議論の正鵠は得られない...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...共に正鵠を得ていない...
石原莞爾 「最終戦争論」
...文部省の文芸審査に就て兎角の議論をする人があるが政府は万能で無いから政府の行う処必ずしも正鵠では無い...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...或る程度まで正鵠(せいこく)を射ていることを確めた...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...決して正鵠(せいこく)を射てはいなかったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...彼らの説が悉く正鵠に中(あた)っているとはいい難く...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...その人の仕事や学説が九十九まで正鵠(せいこく)を得ていて残る一つが誤っているような場合に...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...殆んど大抵の場合に正鵠だつた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...すなわち正鵠を得ていないのだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...明かにその正鵠を失している...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...正鵠(せいこく)を得ているものが多いと思う...
三木清 「西田先生のことども」
...まずは正鵠(せいこく)を得たものだろう...
南方熊楠 「十二支考」
...」わたくしの推測はあまり正鵠をはづれてはゐなかつたらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...がはたして正鵠(せいこく)を射ていたかどうか...
山本周五郎 「新潮記」
...西田氏の毒草園は大朝の「天声人語」や大毎の「硯滴」流にすこぶる正鵠...
山本禾太郎 「探偵小説思い出話」
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