...一掴みの煎り豆を握って真正面から馳け出して来たが...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...帆村はいよいよミミ族と正面からぶつかる用意を...
海野十三 「宇宙戦隊」
...小浜機が正面からつきかかってきました...
海野十三 「怪塔王」
...真正面からおどりかかられたとみえて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...風は正面から吹いていた...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...パラドクシカルな観念は批評者自身の正面から見た標識にはなれぬわけだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...真正面から私に向って来た...
豊島与志雄 「理想の女」
...防寨(ぼうさい)がほとんど常に正面からばかり攻撃されることであって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その男の正面から...
直木三十五 「南国太平記」
...「宗近さん」と壁を向いて呼んだが、やがて首だけぐるりと回して、正面から、「藤尾は駄目だよ」と云う...
夏目漱石 「虞美人草」
...正面からドシンと突き当ったものがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...正面から冷たい瞳を向けられると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...弟殺しとして罪に問われたことも自分には十分わかっている真の動機からその心を腐らせるものとはなっていない不幸な喜助の個人の必然としての主観の世界を正面から扱っている点である...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...ものに正面から当って行こうとするところとひどい矛盾であって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...真正面から見たのではないが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...聞くところによると三十日という日切だそうだ――おれは正面からそれまでのゆくたてを話そうかと思った...
山本周五郎 「契りきぬ」
...挨拶しねえ車に真正面からブッ付けてくれるから……って云うんです...
夢野久作 「衝突心理」
...正面から自分たちの主張をのべて当る者は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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