...正直なところを白状すれば...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...正直なところもあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その辺の正直なところを聞かして頂戴よ――」兵馬は呆れ果てて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「正直なところ姉さんは兄さんが好きなんですか...
夏目漱石 「行人」
...蝙蝠とたった二人限(ふたりぎり)だったら――正直なところ降参する...
夏目漱石 「坑夫」
...――一思いに正直なところを白状してしまえば善かったと...
夏目漱石 「琴のそら音」
...正直なところをぶちまけると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...正直なところ、早く引継をして、肩の荷をおろしたいというところが本音なんで」三十五六の、小柄な、眼元に力みのある、事務家というよりは技術家といった明快なタイプで、歯切れのいい標準語でテキパキものをいった...
久生十蘭 「ノア」
...「正直なところ、あなたはどういう方ですか」「私はね、東大の造船科を出て、三菱造船で設計(プランニング)の技師をしていましたが、七八年前にキリスト教に興味をもちだして、そのほうの研究をはじめました...
久生十蘭 「ノア」
...正直なところ、こうした切りつめた生活に慣れるということは、彼にとってもさすがに最初のうちはいささか困難であったが、やがてそれにもどうやら馴れて、おいおいうまく行くようになり、毎晩の空腹にすら、彼はすっかり慣れっこになった...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...いや、正直なところ、この物語の作者には、そんなことはいっこう興味がないのである...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...正直なところ、役所へなんかてんで行きたくはないのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...つまりさ、取り返した上に、正直なところ、今頃はきっと、三万ルーブリぐらいはこの紙入(かみいれ)へねじこんでいたんだがなあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...正直なところが顔で分りますよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...正直なところがな...
三島霜川 「青い顏」
...骨だった肩にちっとも似合わない白っぽいお召を着て、しみじみ自分の手の甲をさすりながら、「正直なところ、ああいうところへ入れられると赤くならずにいられやしませんね...
宮本百合子 「刻々」
...彼には、正直なところ、そう頷くだけの知識しかなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...正直なところ、満足な出来栄(できばえ)です...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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