...實に正直なところではないかといふことを勇に説明し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...しかし正直なところ...
海野十三 「すり替え怪画」
...現在のわが国(ユー・エス・エー)としては、正直なところ、これ以上戦う能力はないのだ」...
海野十三 「諜報中継局」
...正直なところもあって...
谷崎潤一郎 「細雪」
...正直なところそれは義理堅いと云うよりも寧ろ極端な我がままと潔癖なのだと...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...正直なところ私には何が何んだかさっぱり分りません...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...その時、直してやった新体詩は、字句は忘れたが、正直なところ、おそろしく下手(へた)くそだな、と思った...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「働きたかったら、ここで働けばいい」「事務や庶務なら、正直なところ、気乗りがしないんです」柚子はながい間、稚い才覚で、自分一人の生活を、設計施工してきたわけで、廿代(はたち)の娘の手にあまるような、むずかしいことでも軽々とやってのけるが、あまりにまっすぐな積極性が、時には、うるさい感じをおこさせないでもない...
久生十蘭 「春雪」
...それに、正直なところ、王様はもう逃げたことになっている...
久生十蘭 「魔都」
...つまりさ、取り返した上に、正直なところ、今頃はきっと、三万ルーブリぐらいはこの紙入(かみいれ)へねじこんでいたんだがなあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...どういう意味なんでしょうね? 正直なところ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...あたしに言わせると、正直なところ、あの娘なんぞに、ちっともいいところがあるとは思いませんわ……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それは正直なところ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...寡婦(ごけ)で、世事にはうとい女のことでございますもの、あんたさん、正直なところ、ちっとも訳の分らない、ああいうことで妾を騙かすのは、そりゃもう朝飯まえのことでござんすよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...先づ私の正直なところである...
堀辰雄 「小説のことなど」
...正直なところきょうという日まで...
柳田国男 「海上の道」
...四十年近くも詩を書いて来たとはいうものの、正直なところ、詩とはなにかと問われると、問われるたんびに戸惑いしないではいられないのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...正直なところは、余りこういう話題には触れたくないとするのだろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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