...彼奴(あいつ)は正気なのだ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...私の家にこういう品物のあることが、一体どうして私の気まぐれな同僚の名誉なり、正気なり、生命なりに影響するというのだろうか? 彼の使いの者が私のところへ来ることができるならば、なぜその者は彼のところへは行けないのだろうか? それには何かの差しつかえがあるとしたところで、なぜその紳士は私によって密かに迎え入れられなければならないのか? 私は考えれば考えるほど、相手が脳病患者であると確信するようになった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...「正気な男かどうかもよくわからないんです...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...正気な意味でわれわれ自身から抜け出ることができる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...さも冷静らしく自分の正気なることを論じているのを聞いていると...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...光を征服し空中の道を開いてる、近代のプロメテウスやイカロスとも言うべき人々の、発明の熱望、正気な熱狂...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これで正気なんだからね」「居住(いずまい)だけは正気だ」「精神も正気だからさ」「どてらを着て跪坐(かしこまっ)てるのは...
夏目漱石 「虞美人草」
...相手が全然正気なのか...
夏目漱石 「行人」
...彼は必竟(ひっきょう)正気なのだろうか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...一体この女は正気なのか...
原民喜 「牛を調弄ふ男」
...原理として、ウラニウムは、なにかのかたちで、どこにでもあるものなんだから、出鱈目(でたらめ)を言ったわけでもないの」「叔父は、ひねくれてしまったらしいから、それくらいなことは言うでしょう……でも、山岸さんや、秋川さんみたいなひとまで、大騒ぎをするのは、どういうわけなのかしら」「そこまでのことは、あたしも知らないけど、それにはそれだけのわけがあるんでしょうよ……この間、アメリカのウラニウム・ラッシュの話を聞いたけど、ガイガー計数管ひとつで、千万ドルもころげこんだというような前例がいくつもあるそうだから、あれにひっかかると、正気な頭も、狂いだすものらしいわ」サト子は、無意味な会話に疲れ、心のなかで耐えながら、なんの興味もない話をだまって聞いていた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...この男は正気なのかと疑いたくなったろう...
久生十蘭 「新西遊記」
...ハムレットは正気なの狂気なの...
久生十蘭 「ハムレット」
...君は正気なのか」「正気です」「どうも信用しにくいね...
久生十蘭 「魔都」
...もしそういう疑いがあれば正気なうちにあなたに手紙を書いて置こうと思ったの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ましてや正気な人のしかも多数...
柳田國男 「地名の研究」
...……彼女が果して正気なのか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いわば誰ひとり正気なわけではない...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索