...自分が正気なのかどうかを疑わんばかりだった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...一人として正気な者はいなかった...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...彼奴(あいつ)は正気なのだ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...共に同盟されていた正気な全社会は彼を救いもしなければまた殺しもしませんでした...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...まだ正気なのかどうかを疑って...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...さも冷静らしく自分の正気なることを論じているのを聞いていると...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...もう少し正気な国粋哲学に眼を向けよう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...胸の中は……やはり正気なんだよ……ええ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...光を征服し空中の道を開いてる、近代のプロメテウスやイカロスとも言うべき人々の、発明の熱望、正気な熱狂...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ふだんは正気なもんで...
豊島与志雄 「白蛾」
...これで正気なんだからね」「居住(いずまい)だけは正気だ」「精神も正気だからさ」「どてらを着て跪坐(かしこまっ)てるのは...
夏目漱石 「虞美人草」
...原理として、ウラニウムは、なにかのかたちで、どこにでもあるものなんだから、出鱈目(でたらめ)を言ったわけでもないの」「叔父は、ひねくれてしまったらしいから、それくらいなことは言うでしょう……でも、山岸さんや、秋川さんみたいなひとまで、大騒ぎをするのは、どういうわけなのかしら」「そこまでのことは、あたしも知らないけど、それにはそれだけのわけがあるんでしょうよ……この間、アメリカのウラニウム・ラッシュの話を聞いたけど、ガイガー計数管ひとつで、千万ドルもころげこんだというような前例がいくつもあるそうだから、あれにひっかかると、正気な頭も、狂いだすものらしいわ」サト子は、無意味な会話に疲れ、心のなかで耐えながら、なんの興味もない話をだまって聞いていた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...ハムレットは正気なの狂気なの...
久生十蘭 「ハムレット」
...君は正気なのか」「正気です」「どうも信用しにくいね...
久生十蘭 「魔都」
...こんがらかりの中で正気な心持でいる人たちなのであるから...
宮本百合子 「雨の昼」
...もしそういう疑いがあれば正気なうちにあなたに手紙を書いて置こうと思ったの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ましてや正気な人のしかも多数...
柳田國男 「地名の研究」
...いわば誰ひとり正気なわけではない...
吉川英治 「私本太平記」
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