...この店には正客として定期的に来てくれる人がたくさんいます...
...彼はこの店の正客で、オーナーとも顔なじみだ...
...彼女はいつも一人でこの店に来るので、この店の正客と思われている...
...この店の正客は常にVIPのように扱われる...
...あの人はこの店の正客ではないので、初めての人扱いです...
...田川博士はもとより船の正客である...
有島武郎 「或る女」
...私が会頭の次の正客で...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...今日の正客の産婆さんで...
壺井栄 「柿の木のある家」
...正客の歌人の右翼にすわっていた芥川(あくたがわ)君が沈痛な顔をして立ち上がって...
寺田寅彦 「備忘録」
...今日のお正客のため特に心をくばったものであることは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...これもやはり今日のお正客のため特に用意したに相違ないトカイ葡萄酒の一本があった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...島田先生が見えられたのでございます」「なるほど」「その日の正客(しょうきゃく)は島田先生で...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうすると、またお世話人と、お取持らしいのが両三名出て来て、仰山に、恐れ入ったふうをして、ペコペコすると、今度は、新元服に附添の、まだ前髪立ちの美少年が、振袖の袂(たもと)を翻して地上を指さしながら、屹(きっ)となって、ペコペコのお取持に向い、「御案内によりお相客として、われらも罷(まか)り出でましたが、御正客の只今、おっしゃる通り、行手にこのような大きな山があっては、越そうにも越されませぬ、取急いで、何とか、お取捌き下さい」「はっ、はっ――恐れ入りました、至急に地ならしを仕りまする」新元服の本客に劣らない、振袖姿の美少年の生意気さ――道路の上に指さして、上役が下僚を叱るような態度で、きめつけているのが、「奇妙奇妙」道庵には奇妙だが、米友にはむしろ奇怪千万の挙動に見られます...
中里介山 「大菩薩峠」
...当日の正客は、安直と、金十郎...
中里介山 「大菩薩峠」
...その中でも、老妓の糸助に、皿八というものが、正客の安直と、金十郎の前へ現われ、皿八がドンブリを叩き、糸助が、すががきを弾いて、「おきんちゃ金十郎、コレきんちゃ金十郎」と皿八がうたいながら、コンコンカラカラコンコンカラカラと、丼(どんぶり)の音をさせたものだから、さっきからいい気持になっていた金十郎が嬉しくてたまらず、やにわに、すっぱだかになって踊り出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...町奉行鳥居甲斐守を正客に...
野村胡堂 「礫心中」
...近きに君様正客にしてこの御馳走(ごちそう)申すべしと約束したりき...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...仁科という西洋通を正客にまねき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...今日はこやつが正客だい...
三好十郎 「樹氷」
...床前に坐(すわ)らせられた正客の栖方の頭の上に...
横光利一 「微笑」
...先生を正客にして一盞さしあげたい...
吉川英治 「三国志」
...お正客からおつめまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...勝家のふたりは当然お正客であったろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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