...或晩永井君が有樂座に或る新劇團の興行があつて見物にやつて來て居ると後に永井君の正夫人になつた新橋藝者の巴屋の八重次が見物に來て居た...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...普通の侍婢と見えない婦人が正夫人と同住している日本の家庭が不思議でもありまた不愉快で堪らなかったそうだ...
内田魯庵 「四十年前」
...唐は庚娘に正夫人に対する礼を以て接した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「庚娘」
...歴々たる人々の正夫人が芸妓上りであるという風潮に誘われて...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...そうした身柄のものは正夫人とは許されなかったのに...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...幾度か正夫人になるという噂(うわさ)もあったが...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...故桂(かつら)侯などは正夫人なみにあつかわれたという...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...今日では関西の大実業家の正夫人になつてゐるはずである...
正岡容 「寄席風流」
...人並みに出世してひとかどの官吏になる時分にはあなたがりっぱな私の正夫人でありうるわけだ』などと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...やがては正夫人として公表するだけの用意がある人であろうとねたんでいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...正夫人である上に子供が生まれるとなれば...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...正夫人が亡(な)くなられたのだから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源氏の正夫人でない生母が付き添っていることをこの御息所の瑕(きず)のように噂(うわさ)するのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...正夫人にはもちろん...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...そして立花(左近将監)忠茂に嫁したなべ姫の三人が正夫人ふり姫から生れた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...正保二年、光宗が十九歳で死んだとき、正夫人ふり姫は、いちばん末子の巳之助丸(綱宗)を世継にするよう主張した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...正夫人は彼を世継に推したらしい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...この藩では正夫人の場合はともかく...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
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