...もっともこれらの人の名はすでになかば歴史的に固定しているのであるからしかたがないとしても、我々はさらに、現実暴露(ばくろ)、無解決、平面描写、劃一(かくいつ)線の態度等の言葉によって表わされた科学的、運命論的、静止的、自己否定的の内容が、その後ようやく、第一義慾とか、人生批評とか、主観の権威とか、自然主義中の浪漫的分子とかいう言葉によって表さるる活動的、自己主張的の内容に変ってきたことや、荷風氏が自然主義者によって推讃(すいさん)の辞を贈られたことや、今度また「自己主張の思想としての自然主義」という論文を読まされたことなどを、どういう手続をもって承認すればいいのであるか...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...もうあとの事に一々お返事するのは面倒だから止めます...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...直ぐ続いて来た後の車を止めました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...沙彌がうたへる歌華籠(くゑご)に盛れる木蓮は香爐の灰の冷ゆるに脆く落ちて行春のながき愁(うれひ)を止めぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...即時禁止するだけの人道主義を持っていた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...機関がひとりでに止まるだろう...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...」「もう止(や)めんかいな...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「あぶない!」僕は、引止めたが、それには耳を藉(か)さず、はや間近に迫った一隊に向って、皺枯(しわが)れ声だが、しかし太い力のこもった声で呼びかけた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...息を呼出する作用にそれを食い止めようとする作用が交錯して起こるようである...
寺田寅彦 「笑い」
...どこまで執念深(しゅうねんぶか)い男であろうとお豊は身慄(みぶる)いを止めることができません...
中里介山 「大菩薩峠」
...みだりに左様の乱暴をなさるのはよろしくない」というて止めたけれども承知をしない...
中里介山 「法然行伝」
...公園のやうになつた波止場の前に自動車が止つた...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...心に止まる物もなく...
樋口一葉 「にごりえ」
...二国が氏の意見を諮詢したのみに止(とど)まって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...榊やオリーブの枝をさんさんと打ち振りながら続いて続いて止め度がない……...
牧野信一 「バラルダ物語」
...天地も陶然として凱歌を擧げるひとときに止めを刺すと申すべきであらう...
牧野信一 「緑の軍港」
...この頃はアコウディオンを中止で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その時に非常汽笛がパッタリと鳴り止んだので...
夢野久作 「爆弾太平記」
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