...又多くの人々の期待を欺く事も敢てしない...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...弟と一緒になって自分を欺く気かも知れない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...これも実際に何の力もない弱い者が非常に強き者であるかのごとき姿勢を示して敵を欺くのであるからもとより一種の詐欺である...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...なぜそんなに欺くやうに急に出て行つて了つたのだらうと...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...實に、冐險は人を欺く...
太宰治 「お伽草紙」
...なぜなら彼女にしてみれば己(おのれ)を欺き世を欺くのが不愉快であるばかりでなく...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...嘘をいふな、飾るな、自他を欺く勿れ...
種田山頭火 「其中日記」
...従ってまた前者が神から欺くところの自然を授けられているということは後者がそうであるということに劣らず矛盾であると思われるから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...緋天鵞絨(ひびろうど)を欺く緋薔薇(ひばら)緋芥子(ひげし)の緋紅...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...是れ一時人を欺くの甘言たるに過ぎずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あなた方皆を欺くこともでき...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...先を欺くといふ譯ではないが病氣の母に心配を掛けたくないからな...
長塚節 「開業醫」
...憂し嬉しの源から珠を欺く涙が湧いて出る...
夏目漱石 「幻影の盾」
...客人たちはカテリーナ夫人の雪を欺くやうな顔や...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...わたしは人を欺くことがきらいなばかりではない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこにはわざわざ彼らを欺くほどの利益はないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼らを欺くがために用いた詭計策略を取り除き...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人を欺くなどということは軽々しく口にすべきではない...
山本周五郎 「新潮記」
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