...――しかしああやすやす欺(だま)されるとは...
芥川龍之介 「三つの宝」
...私……自ら欺(あざ)むいているんだわ...
泉鏡花 「婦系図」
...廻(まわ)りくどい欺瞞(ぎまん)なのであろうか...
江戸川乱歩 「悪霊」
...英雄人を欺くかと笑へるうちはよかつたが...
小穴隆一 「二つの繪」
...結局私はあなたに欺されたという結論になるんですから...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...今までに悪い事もしたらうし女を欺した事もあつたか知れない...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...それを実質以上に愚劣化し欺瞞化してはならんのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...好色の詐欺の子よ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...片時なりとそれに欺かれるはずはなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼がみずからおのれを欺く――それも全然無邪気に――のは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...友に賛成して自分を欺くほうがいい...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...欺される野郎は間抜けで欺す男は罪だ」本問題の帯の説明はどこへか飛んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...他(ほか)のものも必ず自分を欺くに違いないと思い詰めました...
夏目漱石 「こころ」
...神は欺かないということから...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...そいつは恐らく詐欺師の“絹糸”だな...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...曙覧は曰くたのしみは銭なくなりてわびをるに人の来(きた)りて銭くれし時たのしみは物をかかせて善(よ)き価惜(おし)みげもなく人のくれし時曙覧は欺かざるなり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...あるいは攻めがたいものは欺いて連れ出して縛り首を打ったけれども...
柳田國男 「名字の話」
...――人間がいつも自分自身によって欺かれ自分自身によって失策するということは悲しいことだと思う...
山本周五郎 「陽気な客」
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