...四六 君子自慊、小人自欺...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...幼児我我は一体何の為に幼い子供を愛するのか? その理由の一半は少くとも幼い子供にだけは欺かれる心配のない為である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...蛮地に育って生れ落ちるからゴリラの習性を聞かされて成長してきた土人の言は我を欺かずいかに眼を瞠(みは)って見ても...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
......
谷譲次 「踊る地平線」
...それかて自分で自分欺くためやのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...また神は欺瞞者ではないことをも理解し...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...欺かれることを望んでいた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人が平岡君を欺(あざむ)いて事をするのは可(よ)くない様だ...
夏目漱石 「それから」
...生まれて初めての巧妙極まる欺瞞を試みるのを目にした...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...二人の逮捕状が出ており、罪名は詐欺罪、セルウィン氏他(ほか)からマーストパーク競馬場で大金をだまし取った容疑であります...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...互いの鉄鎖をかすがいづけるために取引される日独同盟!―――と資本家は胸衣(チョッキ)のボタンをはづす欺瞞と圧殺...
槇村浩 「獄内にてドイツの同志を思う歌」
...とうとうみんなおれに欺されて...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...前に述べた亀が諸獣を紿(あざむ)いた話に似たのはわが邦にも『古事記』に因幡(いなば)の素兎(しろうさぎ)が鰐(わに)を欺き海を渡った話がある...
南方熊楠 「十二支考」
...かくまでにわれをば欺きたまいしか」と叫び...
森鴎外 「舞姫」
...ついに道士(どうし)の言に欺(あざむ)かれて無益の探求を企(くわだ)つるに至ったなどは...
柳田国男 「海上の道」
...化けの皮の剥げるまで欺瞞を続けなければならない...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...忠義一途に世の中を貫いて行く武士のまことの心がけじゃまで……さもないと不忠不義の輩(やから)に欺されて一心...
夢野久作 「斬られたさに」
...……わかりますか……ノンセンス……欺されている事……」女はうなだれたまま唇をわななかした...
夢野久作 「暗黒公使」
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