...懐手をした儘耳を欹(そばだ)てて見たが...
石川啄木 「病院の窓」
...二人の言つてゐる事に注意を欹てずにはゐられなかつた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...その人々は本場仕込みのツンツルテンで脛(すね)の露出し具合もいなせなり腰にはさんだ手拭も赤い色のにじんだタオルなどであることがまず人目を欹(そばだ)たしめるのであった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...三藏は其五十嵐の言葉に牽きつけられて耳を欹(そばだ)てた...
高濱虚子 「俳諧師」
...兵員たちも耳を欹(そばだ)てて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...居合す人々は皆振り返って眼を欹(そばだ)てた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私は耳を欹てた...
長塚節 「隣室の客」
...寢室の格子戸を見上げることも要(い)らない!扉(ドア)が開きはしないかと耳を欹(そばだ)てる必要もない――鋪石の上に砂利道(じやりみち)に足音がしはしないかと想像することも!芝生(しばふ)も庭も踏み躙(にじ)られ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その声鏗鏘(こうそう)として聞く者耳を欹(そばだ)つ...
正岡子規 「俳諧大要」
...遠くなるまゝに足を欹つれば...
正岡子規 「花枕」
...初めのうちこそ熱心に耳を傾け目を欹(そば)だてているようであったが...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...石塊※※(ぐわん/\)大さ牛のごとくなるもの幾百となく路に横り崖(がい)に欹(そばた)つ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」岡田は又「はあ」と云つて耳を欹(そばだ)てた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...」名を聞いて耳を欹(そばだ)てたフロルスは...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...その一方に天台石と呼ばれる巨巌が欹だち...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...耳を欹(そばだ)てた...
吉川英治 「夏虫行燈」
...耳をよく欹(そばだ)てて聞き直したいように紫ばんだ唇がわななきかけたが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...些細(ささい)な物音をも聴きのがすまいと耳を欹(そばだ)てて...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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