...欲張りもけちんぼうも年寄りも病人もこのころばかりは晴れ晴れとなって子どものようになりますので...
有島武郎 「燕と王子」
...欲張りの田舎者ほど面(つら)憎いものはない...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...いかに吉弥さんでも驚くだろう」「この子はなかなか欲張りですよ」「あら...
岩野泡鳴 「耽溺」
...福の神じゃ」お幸と来ては亭主以上の欲張り女...
江見水蔭 「備前天一坊」
...立退き申す」こうなると九兵衛の欲張り...
江見水蔭 「備前天一坊」
...そのメンバーは後になって欲張りで嘘つきになり...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...ローマの欲張りのように――人は我を嘲るも...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...欲張りなんですって...
徳田秋声 「爛」
...もっとも欲張りな者らは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今残っているやつは命の欲しい欲張りばかりになったのだと論ずる事もできるからであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...頑固、欲張り、気むずかし屋、自惚れ、おしゃべりになるばかりでなく、友人と親しむこともできなければ、自然の愛情というようなものにも感じなくなります...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...「評判の欲張り爺のくせに何という不用心なことだ」といまいましそうにつぶやきながら...
平林初之輔 「祭の夜」
...欲張りでずるい陰険な目に気づいて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...他のあらゆる時刻にはただただ怨恨と欲張りと不正とをこれ事としている者どもを見ることである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ところが婆は欲張りの女で...
柳田国男 「雪国の春」
...一ノ関の欲張りはかなりうまくやった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...恩賞に眼がくれた欲張りか情誼(じょうぎ)にほだされた愚物か...
夢野久作 「鼻の表現」
...ひどく因業(いんごう)で欲張り者という評判で有名な小長者だが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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