...自分のやうな意気地のないともすれば妥協を欲するやうな者はもつと酷い圧迫を受け制裁を加へられてあらゆる苦悶を舐(な)めさせられる機会でも与へられなければとてもあのやうな立派な生活は出来ないだらう...
伊藤野枝 「「婦人解放の悲劇」自序」
...我れ七十にして己の欲するところに従うてその矩を踰えず...
種田山頭火 「其中日記」
...自由を欲する――唯この一語にすら...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...しかして論者はわが邦をしてこの貧乏武士を学ばしめんと欲するか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...尋ねんと欲するも...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...この虚偽を克服しようと欲する場合なのであるから...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...われわれは本当にこの表通りに意欲するようになる...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...併せて關係列國に平靜を與へむと欲する所以なるべし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...蓋し亦平生の理想を行はむと欲するに外ならじ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...『欲するは能うことなり!』……と言ってる人たちもあります...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...此れは旅裝の輕便を欲するからで...
長塚節 「旅行に就いて」
...これを古(いにしえ)に復せんと欲するか...
福沢諭吉 「徳育如何」
...まともなるものをどの位欲するでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さればわがふるき日の歌詠もまた省みればことごとくわが胸懷をやぶらんと欲するもののみ...
三好達治 「一點鐘」
...わたくしの言はむと欲する所のものは略(ほゞ)此(こゝ)に盡きた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...本心から自分の冷たさと無感覚とを誇りとし・真面目な顔でそれが信じられることを欲する・婦人たちについての話である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「さらばわれらが行きて之を抜き集むるを欲するか」あるじいう...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...必らず島津斉彬(しまづなりあきら)氏一流の見に同じく先づ公武合体論を為して時の宜きに通ぜしめんと欲するに過ぎざらんか...
山路愛山 「頼襄を論ず」
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