...それから高橋の樣子の何といふことなしに欣々としてゐることであつた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...欣之介は或日、――それは麦打のすんだ後で、農家の周囲(まはり)には到(いた)る処(ところ)に麦藁(むぎわら)が山のやうに積んである頃のことであつた――庄吉と二人で農園の一つの隅(すみ)へ小さな小舎(こや)を一つ建てた...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...欣舞するものまた偶然にあらず...
竹越三叉 「深憂大患」
...私が石川欣一君を通じてそこのマダムをよく知ってるバーがあって...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...そこはかとなき欣怡の情である...
中原中也 「感情喪失時代」
...植田欣子(きんこ)さんにあいましたが...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...――(フラフラする歩きつきで奥の出入口へ)欣二 いいんです...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...欣二歩き出して食卓の方へ来る...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...その欣二を、憎悪のこもった眼を光らせて見ている誠...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...それは――欣二 見おとそうとなんか...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...よく聞きなさい! 欣二が言ったようにお前達は自分達の考えが常に一番正しくて...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...柴田はその視線をたどって手斧を見る)(間……)欣二 (父から突飛ばされた拍子に...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...何か大へん欣(うれ)しい気もします...
吉川英治 「黒田如水」
...欣ぶことがあるものか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...欣(うれ)しくもないのである...
吉川英治 「松のや露八」
...(――奥州藤原は、表面、自己の勢力範囲のうちで、平静を装っているが、決して、平氏一門の隆昌や、太政入道の独裁ぶりを、欣んではいない...
吉川英治 「源頼朝」
...(どんなに欣ぶか!)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...母は欣(うれ)しそうに...
吉川英治 「山浦清麿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??