...ただ残る一路は金博士に依存する次第である...
海野十三 「地軸作戦」
...ここへ駈けつけた次第ですが...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...かようにかんがえました次第でござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...ここに改めてお礼とお詑とを申し上げる次第であります...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...誠にお恥しい次第であります...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...とまあいった次第でな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...ざっとまあこうした次第ですよ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...そういう次第で、その男は、飽くことのない悪戯(いたずら)好きであることは言うまでもないが、極端な悪戯(いたずら)好きの剽軽者らしく見えた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...一部の読者にはまた多少の興味があるかもしれないと思った次第である...
寺田寅彦 「相撲」
...竹生島詣でを口実の水上避難という次第でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...右の次第で、その場の一揆は退散いたしやしたが、さて、そのあと、知恵者はさすがに知恵者で、青嵐の親方が、お手先の役人と対談の、持って行った大八車に八台の金銀米穀は、そのままそっくり御殿へ持って帰りの――なおその上に、一揆共が退散の時に置逃げをした大釜だの、鍋だの、食い雑用の雑品類、みんな胆吹御殿で引取りの上、勝手に使用いたしてよろしい、つまりお下げ渡しという寸法になったんですから、何のことはない、見せ金だけを見せて、それで利息をしこたまかせいで来たようなものでござんす、知恵者は違いますよ、全くあの親分は軍師でげす、元亀天正ならば黒田如水軒、ないしは竹中半兵衛の尉(じょう)といったところでござんしょう」――こいつの報告にも、キザと誇張を別にして、筋の通ったところがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんな次第で、いろんな面白からぬことを避けるためには、便宜上この問題の局を、ただ【ある局】というだけにとどめておくに如(し)くはないだろう...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...すててこになるといったような次第である...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...一度忰(せがれ)が牧牛場から夥しく蠅を取り、翼を抜いて嚢(ふくろ)に容れ持ち来り、壺の蓋を去って一斉に放下せしに、石の上に坐しいた蛙ども、喜び勇んで食いおわったが、例の一番賢い蛙は、最初人壺辺に来ると知るや、直様(すぐさま)蓋近き要処に跳び上がり、平日通り蠅を独占しようと構えいたが、右の次第で、全く己より智慧(ちえ)の劣った者どもにしてやられ、一疋も蠅が飛ばねば一疋も口に入らず、極めて失望の体だった...
南方熊楠 「十二支考」
...それでこの手紙となった次第です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その気分が軒並の小店となって村道にあふれている次第です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ユックリと舞台鼻へ)そんな次第でお前さんは安心するがいいだけど...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...孔明が小功を誇らんために望む次第ではありませぬ」王連もなお再三諫(いさ)めたが...
吉川英治 「三国志」
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