...そんなに可愛いがった妹が、救(すく)う途(みち)のない汚辱(おじょく)に泣き暮しているのを見ると、その次兄は、『復讐(ふくしゅう)だ、復讐だ! きっと其の男を殺して、八ツ裂(ざ)きにしてやるんだ...
海野十三 「恐しき通夜」
...いろいろ教えてやって下さいまし」次兄はそう云うと軽いお辞儀を残して...
「草藪」
...父がなくなったときは、長兄は大学を出たばかりの二十五歳、次兄は二十三歳、三男は二十歳、私が十四歳でありました...
太宰治 「兄たち」
...次兄は、自分の手の札を首かしげかしげしてあれこれと出し迷ひながら、みよか、みよは婆樣と喧嘩して里さ戻つた、あれは意地つぱりだぜえ、と呟いて、ひらつと一枚捨てた...
太宰治 「思ひ出」
...長兄や次兄が二階で飲みはじめてゐる様子である...
太宰治 「津軽」
...奥へ進んで行っただけですよ」「それから三次兄哥はどうした」「一杯御馳走になって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「いたち」と次兄は珍しげに声を発した...
原民喜 「永遠のみどり」
...次兄の店に立寄ると...
原民喜 「永遠のみどり」
...私は次兄の家の女中に附添って行列に加わっていたが...
原民喜 「夏の花」
...次兄の家の長男と末の息子は...
原民喜 「夏の花」
...そこは農家の離れを次兄が借りたのだつたが...
原民喜 「廃墟から」
...次兄は力の籠つた声で励ました...
原民喜 「廃墟から」
...階下にいる次兄達や妹は母屋の方へ避難して行った...
原民喜 「廃墟から」
...「がんばれよ」と次兄は側から低い声で励ました...
原民喜 「星のわななき」
...次兄の手紙は冷たかった...
武者金吉 「地震なまず」
...兄嫁の急逝次兄と婚約していた兄嫁の井上マサは...
柳田国男 「故郷七十年」
...次兄は姫路の病院に勤めていたので...
柳田国男 「故郷七十年」
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