...「ああ淋しい」と感じたことを「あな淋し」といわねば満足されぬ心には徹底と統一が欠けている...
石川啄木 「弓町より」
...どこか一つ欠けているんです...
太宰治 「斜陽」
...しかもそろそろ五十の声を聞こうとする私の現在に欠けているありきたりの家庭的環境のなかに見ている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...首がない」坊さんは元より欠けているものがあるにしても...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...軍事上の知識に欠けている陸軍士官たち...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...なおさら私はまた私に欠けているところの完全性を私に与える力を有するであろう(公理八及び九によって)...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それを観察し認識する能力が現在のわれわれには欠けているのではないかという気がする...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...又人によってはモダーニズムにはリアリズムが欠けていると云うかも知れない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...自然科学者自身は弁証法の観念を自覚しないが故にこの点の自覚が欠けているのがこれまでの多くの場合だが...
戸坂潤 「辞典」
...活法を施してみようとの修練も欠けているようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうしたことをしでかすまでに至る彼ら一人一人の身許(みもと)調べの欠けているのが...
中島敦 「李陵」
...何と必然性に欠けていることだろう...
中島敦 「狼疾記」
...いちばん欠けているもの...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...愛が欠けていることなんかけっしてありません...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...その印象が欠けているのみならず対応観念も欠け...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...また独立心の欠けている話し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...感じ味わうべき世界を求めて勇進しようとする者は箇性の内容の貧弱さから人生をその物本然の姿で見る丈の大きさが欠けている...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...富士川合戦前後にも欠けているわけである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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