...彼の左の手の指が一本欠けている事だった...
芥川龍之介 「疑惑」
...これを芭蕉にくらべてみるとどことなくシットリしたところが欠けている...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...一ばん欠けているものは...
太宰治 「風の便り」
...いま黒衣隊が一卒欠けているから...
太宰治 「竹青」
...まるっきり趣味性の欠けているものか...
津田左右吉 「芸術と社会」
...又人によってはモダーニズムにはリアリズムが欠けていると云うかも知れない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...二つの事物の間に原則的な連絡・対応・一致・共通性・等々が欠けている時...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...われわれに欠けているものはわれわれを引きつける...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どこか厳粛なる貞操観念――とでもいったようなものが欠けているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...見ると今日は前歯が一枚欠けている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...愛が欠けていることなんかけっしてありません...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...この医学生は老人の動作の中に行動の意識と普通呼ばれているものの統合性が欠けているのを観察することが出来た...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...形作ろうとする衝動と熱意とが欠けているということの証左でなければならぬ...
三木清 「軽蔑された飜訳」
...甚だしくお大名の素質に欠けている...
吉川英治 「江戸三国志」
...多分に欠けているものがあった...
吉川英治 「黒田如水」
...もとより万端の準備に欠けている正成ではなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ欠けているのは革命の天才である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...我々は四肢胴体が欠けているなどということを全然感じないで...
和辻哲郎 「面とペルソナ」
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