...をんなは今は最早五百羅漢の可哀相な男寡達には欠ぐ(ママ)に欠ぐ(ママ)べからざる一人妻なのである...
李箱 「狂女の告白」
...したがって前者の演技は持続的な麻痺の上に立っているがゆえにもはや麻痺の心配はないが後者は麻痺によって感激が失せると演技が著しく生彩を欠いてしまう...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...皆この点において欠くる所があったからであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...では一般に観念論哲学の範疇組織にはどういう欠陥があるのか...
戸坂潤 「科学論」
...欠陥は正にここにあったのだ...
戸坂潤 「日本の民衆と「日本的なるもの」」
...欠点を美化することさえもできる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らにはある程度まで不幸の壮大さが欠けていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どうしても欠くことのできない条件となっていたのである...
中井正一 「巨像を彫るもの」
...この点の理解をまったく欠いている...
蜷川新 「天皇」
...その起源は極端な欠乏に違いない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...顔が真黒に鼻が欠けた可愛そうな首人形はどこに居るんだろう...
宮本百合子 「悲しめる心」
...つまりあの家に欠けているのはそういう力なのですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...右の二つの例は水中の酸素の欠乏が原因であったかも知れない...
武者金吉 「地震なまず」
...たよりない同情心に欠けた恨めしい人であると思いながらも泣く泣く尼君は法衣の仕度(したく)に取りかかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかも一体的な共同生活が不可欠な前提である社会で...
矢部貞治 「政治学入門」
...ふなばたがところどころ欠けていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...口の欠けた徳利と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...記憶の欠落を隠蔽しようという目論見が失敗したとみるや...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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