...僕の心もちは明るい電燈の光の下にだんだん憂欝になるばかりだつた...
芥川龍之介 「歯車」
...次第に段々沈欝(ちんうつ)となって...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...つめたい春の憂欝よ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...……沈欝、身心の鈍重を覚える...
種田山頭火 「一草庵日記」
...一念々々が生存の憂欝だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...沈欝たへがたし、昨夜の今朝だからいたしかたなし...
種田山頭火 「其中日記」
...沈欝、ああたへがたいかな...
種田山頭火 「其中日記」
...湯のあたゝかさで少しは憂欝のかたまりがやはらいだやうである...
種田山頭火 「其中日記」
...たへがたい沈欝...
種田山頭火 「松山日記」
...一昨日雨模様の欝陶しい晩方にこの街にかえって来て...
近松秋江 「狂乱」
...憂欝狂(ゆううつきょう)と云う訳でもなく...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私にとっては陰欝なものであった...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...そしてひどく陰欝な顔付になった...
豊島与志雄 「黒点」
...然しそれよりも、他の陰欝なもの、日の光を遮る雲のようなもの、云いかえれば文学全般の曇天を、更に思わせるのである...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...欝憤(うっぷん)をやるだけのものになってしまう...
吉川英治 「脚」
...不満と欝屈(うっくつ)を禁じ得なかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...帝の生母宮子大夫人(たいふじん)の幽欝症さえも彼らの手によって癒(いや)された...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...多武(とう)の峯(みね)の陰欝な姿を右にながめながら...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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