...欝然としてコップ酒を傾けていた...
梅崎春生 「狂い凧」
...沈欝な調子で言った...
梅崎春生 「桜島」
...あるいは憂欝(ゆううつ)となって...
丘浅次郎 「脳髄の進化」
...微かに煙るアーク燈の光りのあちらに五重の塔がくすんだ影を陰欝に浮き立たせてゐた...
武田麟太郎 「一の酉」
...この主人の全体としては陰欝な表情のうちで...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...陰欝そのものといつたやうな天候だ...
種田山頭火 「行乞記」
...曇天、憂欝、孤独、寂滅...
種田山頭火 「其中日記」
...窕子は憂欝な顏をして...
田山花袋 「道綱の母」
...一昨日雨模様の欝陶しい晩方にこの街にかえって来て...
近松秋江 「狂乱」
...彼はもう救うべからざる憂欝に陥ってしまったのであった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...真面目な憂欝な顔を崩さなかった...
豊島与志雄 「足」
...憂欝な笑みを浮かべた...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...憂欝な退屈な重みとなって私自身の心のうちに返ってきた...
豊島与志雄 「微笑」
...堪らないほど淋しい陰欝な気持になります...
豊島与志雄 「林檎」
...姉の家の厄介になり初めてから折々憂欝になる時...
永井荷風 「或夜」
...南風烈しく欝蒸甚し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...中に欝積(うっせき)しているエネルギーの原元子(イオンス)が爆発して...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...欝勃として神州に満つ...
三好十郎 「斬られの仙太」
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