...目印になつてゐた大欅まで切つて了つた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...第三一項 化け物欅近ごろ新潟市にて発行せる新聞中にも...
井上円了 「おばけの正体」
...大欅の根元より発したるため...
井上円了 「おばけの正体」
...欅の大きな丸テーブルの端に両肱をつき...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...欅の多き處は天下幾んど其比なかるべし...
大町桂月 「東京の近郊」
...此欅の中の欅と下枝を払った数本のはら/\松を点景にして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...欅に眼を据えたまま...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...崖には杉の大木にまじって象皮色の欅(けやき)の幹が枝をひろげ...
中勘助 「島守」
...姻戚のものとも諮って家を掩いかぶせた其の竹や欅を伐ることにした...
長塚節 「太十と其犬」
...楢、欅、木蘭、……あ、これだつたのかしら、久しく恋してゐたものに、めぐりあつたやうに心がふくらむ...
原民喜 「永遠のみどり」
...山毛欅(ヘエトル)の林の奥のお花畑には羊の群が草を喰(は)み...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...欅の梢を見上げながら...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...六畳の上り端(はな)で欅(けやき)の胴切(どうぎり)の火鉢のまはりに...
平出修 「二黒の巳」
...窓から外を望むと松栗檜(ひのき)欅(けやき)などが生え繁っており...
北條民雄 「いのちの初夜」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...ただ塔中には欅(けやき)の階段...
武者金吉 「地震なまず」
...奥庭を覆うている欅(けやき)の新しい若葉の影が...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...欅など真の盆栽も三十年代は全盛期で...
山本笑月 「明治世相百話」
便利!手書き漢字入力検索