...其の収檻された人達以外には誰れも知らなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...蛸と思えないこともないが、蛸にしては、檻の中で、あんなに活発に生きているのが変だね...
海野十三 「火星兵団」
...こわごわ次の檻に目を移した...
海野十三 「地球盗難」
...他の縦半分(たてはんぶん)には頑丈な檻があって...
海野十三 「爬虫館事件」
...両側に積み上げられた陋(むさ)くるしい獣の檻(おり)……湿(じ)め湿めとした細長い土間……高い光も届かぬ天井……そして戸を閉め切った室内に殊に籠(こも)った獣特有の饐(す)えた臭い……まったくこの間どおりの陰惨さであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...檻から出した当時は...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...あるいは云う男の師匠が弟子を折檻する例は多々あるけれども女だてらに男の弟子を打ったり殴(なぐ)ったりしたという春琴のごときは他に類が少いこれをもって思うに幾分嗜虐性(しぎゃくせい)の傾向があったのではないか稽古に事寄せて一種変態な性慾(せいよく)的快味を享楽(きょうらく)していたのではないかと...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...犯人は今や檻の中です...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...檻へブチこまれたとはいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つ檻(おり)のなかで荒れ狂っているような思い出が...
林芙美子 「河沙魚」
...なぜこの十分使える檻を...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...かの老執事が女主人公の暴れ出すのを折檻(せっかん)して取り鎮めるとともに...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...乞食して軒の下に寐るとも折檻せられて庭の隅に夜を明したるを思へば物の數ならず...
正岡子規 「花枕」
...人間檻のなかにうちこんで...
宮本百合子 「あとがき(『二つの庭』)」
...今そこに漸く明瞭する旧知の檻を...
三好達治 「測量船」
...ただ威嚇と折檻とのみを彼らに与えているではありませんか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「あの雪の日の折檻(せっかん)の夜から...
山本周五郎 「日本婦道記」
...檻車を停(と)め...
吉川英治 「三国志」
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