...斜めにつき出した高い檐(のき)に...
芥川龍之介 「偸盗」
...檐(のき)は朽ち柱は傾き...
高山樗牛 「瀧口入道」
...文学という殿堂の檐(のき)を深くし...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...小間物屋の檐(のき)は傾いて居(ゐ)るし...
田山花袋 「父の墓」
...祇園精舍の檐朽ちて葷酒の香(か)のみ高くともセント...
土井晩翠 「天地有情」
...見たこともない氷柱(つらら)の簾(すだれ)が檐(のき)に下がっており...
徳田秋声 「縮図」
...今日は簾を買つて檐に吊したり...
徳田秋聲 「老苦」
...納屋の檐下(のきした)には...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...杉皮が僅に雨を覆うて居る檐端(のきば)の手の屆く所に鳥の巣が二つならんである...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...巡査(じゆんさ)は檐(のき)に渡(わた)した竹(たけ)の棒(ぼう)を見(み)て「此(こ)りやどうするんだい」と聞(き)いた...
長塚節 「土」
...烟(けぶり)は低(ひく)い檐(のき)を偃(は)つて...
長塚節 「土」
...おつぎは低(ひく)い檐(のき)の下(した)を一歩(ぽ)踏(ふ)み出(だ)したら...
長塚節 「土」
...水面から檐(のき)まで三十尺もある二階座敷...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...谷に向いた檐(のき)の深い座敷だった...
久生十蘭 「生霊」
...蔓草は壁に沿って檐(のき)まで這上り...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...檐(のき)には尾垂(おだれ)と竹の雨樋が取付けてあり...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...内端(うちは)な女心(をんなごゝろ)の泣(な)くにも泣(な)かれず凍(こほ)つてしまつた檐(のき)の雫(しづく)は...
水野仙子 「日の光を浴びて」
...剥いた殼だけは子供の所得でお正月のくる頃迄には日當りの檐下にかなり積まれる...
横瀬夜雨 「田舍の新春」
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