...此等の文章は外面的機縁によつて火を導かれたが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺は又久しく忘れられてゐた思想と問題とが新しい機縁に觸れて再び復活し...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その生得(しょうとく)の才能を発揮するの機縁に遇いうるやも計るべからず...
有島武郎 「星座」
...それが機縁になって日本菓子のお得意が得られる...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それぞれ自然な機縁によって手に入ったもので...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...賽(さい)でも投げると同じような偶然な機縁によって目的の地をどうにかきめるほかはない...
寺田寅彦 「案内者」
...無煙火薬の形を管状にする方が有利であるということを論じた論文が全集の第五巻に出ているのはこういう機縁に因るのである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...その駅長さんの話が機縁になって...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...それが機縁になって...
夏目漱石 「明暗」
...その作品を讀む機縁になつたのも...
萩原朔太郎 「初めてドストイェフスキイを讀んだ頃」
...この気温異変はスコット探検隊を破滅させる機縁になった...
久生十蘭 「南極記」
...妻がG氏にすゝめられたといふ話を機縁にして私達は...
牧野信一 「交遊秘話」
...重ね/″\の機縁に瞠目すると共にいよ/\創作の情熱を燃え立たせたものなのであらう...
正岡容 「下谷練塀小路」
...私の心がたまたまさういふ機縁にふれて...
三好達治 「柘榴の花」
...今偶然の機縁に触れてしたやうなものである...
森鴎外 「大塩平八郎」
...秀麿は父の詞(ことば)を一つ思い出したのが機縁になって...
森鴎外 「かのように」
...今まざまざとこの耳で聞くことのできた機縁に...
吉川英治 「親鸞」
...その機縁に対して...
吉川英治 「親鸞」
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