...荘介小文吾再会の機縁になるのでございますからな...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...賽(さい)でも投げると同じような偶然な機縁によって目的の地をどうにかきめるほかはない...
寺田寅彦 「案内者」
...どういう機縁になってこれが呼び出される手続きになったのか...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...そうしてもう一度若返ったような錯覚を起こさせる機縁に際会するのである...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...いかなる根拠あるいは機縁によってこういう観念が生じたかはもちろん不明であるが...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...無煙火薬の形を管状にする方が有利であるということを論じた論文が全集の第五巻に出ているのはこういう機縁に因るのである...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...彼に関する一二の事柄を機縁に...
豊島与志雄 「風景」
...よほどの機縁に恵まれぬかぎり...
中島敦 「悟浄出世」
...この年の暮にニュートン祭の幹事をつとめたことが機縁になって...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...それが機縁になって...
夏目漱石 「坑夫」
...人気というものはちょっとしたことが機縁になるもので...
平林初之輔 「ヴアン・ダインの作風」
...生活の間でハッと心に来たその機縁にあくまで執して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自分が他人の詐欺や裏切りの機縁になったり嘘やまちがいの材料になったりするのさえ悲しいのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは皮肉なことに二本松の決闘が機縁になった...
山本周五郎 「いさましい話」
...それが伊達兵部をつかむ機縁になった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――機縁にもめぐまれない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この機縁に感謝した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...便りもなかった人の――天来の機縁に恵まれるものではないか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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