...これはワインの鋭い目利きを誇る人たちのご機嫌をとるために珍しくない仕事である...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...アンの機嫌をとるつもりで...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...その後で直(す)ぐ顔色を和(やわ)らげて八十助の機嫌をとるのだった...
海野十三 「火葬国風景」
...念入りな象徴的祝辞文(つまり女王の御機嫌をとるための...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...弟のお機嫌をとるために...
太宰治 「斜陽」
...それでもなお臧の機嫌をとることができなかった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...あれらは男の機嫌をとるのを商売にしているんだ...
田山花袋 「田舎教師」
...」一寸機嫌をとるつもりで云ったんだが...
豊島与志雄 「童貞」
...父上一人の御機嫌をとるために...
直木三十五 「南国太平記」
...それの御機嫌をとるようにしていたということ...
中里介山 「大菩薩峠」
...君はあまり鼠を捕(と)るのが名人で鼠ばかり食うものだからそんなに肥って色つやが善いのだろう」黒の御機嫌をとるためのこの質問は不思議にも反対の結果を呈出(ていしゅつ)した...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...わざと旦那に負けて御機嫌をとるような人ですから」「すると怪しくない人間は無いじゃないか」「奇月宗匠位のものでしょうよ」「そう言うお前は?」「まァ」お峰はサッと顔色を変えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一揆が徘徊すると酒肴を出して御機嫌をとる向きもあったが...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...王妃の御機嫌をとるつもりなのでした...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...今とちがって左翼意識が何かしら新鮮らしい感を与え若い者の機嫌をとる人は皆そんな事を口にしがちであった時代であるにも拘らず...
森於菟 「屍体異変」
...おろおろと機嫌をとるように云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...お米は、かれの遅疑をみると、「いいとおっしゃったのでしょう、ね、あなた」あわてて、一生懸命に、啓之助のそばへすりよって、男の体を抱くように、「じらさないで、後生(ごしょう)ですから」と、機嫌をとると、「エイ、娼婦(しょうふ)みたいな真似(まね)をするな」啓之助は、かえって癇(かん)にふれた声をして、お米を突き放して起き上がりざま、ふところからつかみだした船切手(ふなぎって)の木札を、女の膝へ叩きつけた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...手で、また声で、機嫌をとる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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