...目に見えぬ橈の力で矢のように大海に乗り出して遠く水平線の彼方に消え失せた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...彼等は橈(かい)を引かず...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...橈(かじ)を引き舟をぐっと進める音のやうに...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...橈(かい)もなんにもない」風と海流の力によるしかない...
海野十三 「恐竜島」
...ある人が枝も橈むばかりの大きな橘の実を見つけて...
薄田泣菫 「独楽園」
...あるのはあの橈舟ばかりじゃ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...一双しかない橈舟はすでに中流に出ていて...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...わかさぎを漁して戻る島の荒(あら)し男(お)も身震いして橈(かじ)をとどめた...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...しかしそれは「かい(橈)」「まうく(設)」「まうす(申)」のごとき二...
橋本進吉 「国語音韻の変遷」
...大橈(おおかい)を漕(こ)ぐのにも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...橈(かい)は月光をうけてそれを糸の切れた光りかがやく水晶の珠のように振り落とした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...彼等がまっすぐに突立って星に向って橈を振りまわしながらうたう狂わしい声が夜のなかに飛びわたった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...剣が艫(へさき)に坐して橈を把っていた男の耳を削いだ...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...橈とる人たちは橈を落とした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...橈(かい)のない船をたたく水音も知らなかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...橈を砂に突きたてて岸に飛び上がった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...海賊たちは橈(かい)をうごかしたり塩水によごれた剣や短剣をみがいたりしていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「剣のうた」
...書物に由っては「花の堂」とも「花の橈(とう)」ともさまざまの字を当てているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
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