...目に見えぬ橈の力で矢のように大海に乗り出して遠く水平線の彼方に消え失せた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...この中に橈を通す...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...橈(かじ)を引き舟をぐっと進める音のやうに...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...及ビ橈骨ノ突起マデ痛ミ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...尺骨ト橈骨ノ茎状突起カラ五本ノ指ノ尖端ヘカケテ手ガ一本ノ棒ノ塊ノヨウニ突ッ張リ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...橈子達はもう下へ降りてボートを抑えている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...夜昼なしに橈(かい)を動かしつづけても...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...渡船夫は正しく間を置いて一斉に橈を引く...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...板子の軋(きし)りと水を打つ橈の音が聞えたと見え...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...橈(かい)を槍のように押立てながら怖ろしい顔をしてボートを守っていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...其量多く百の橈こぐ大船に餘るべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...あるいは橈を引き...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「耳無芳一の話」
...わかさぎを漁して戻る島の荒(あら)し男(お)も身震いして橈(かじ)をとどめた...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...あの船が、マルタ島に近づいた時、橈の音よりも、歌声のほうが、さきに聞こえてきたとユーゴーが『レ・ミゼラブル』の中でいっている...
中井正一 「美学入門」
...橈(かい)のない船をたたく水音も知らなかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...橈を砂に突きたてて岸に飛び上がった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...その光はメトリヂア・ロンガと言う橈脚(とうきゃく)類が...
武者金吉 「地震なまず」
...そしてその中央には、碇や、橈や、網を飾り立てたなかに、船乘り達の守神、優しい、冷やかな聖母が祭られた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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