...それからその青年の戀人とを乘せて新しい旅にかしまだつ橇の銀の鈴の音が...
石川啄木 「病室より」
...ときどき懐中電灯を照らして馬橇(ばぞり)を走らせる人も小さく見えていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...わたしは橇の中へ袋のように転がりこんだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...馬橇は、幌をかけると、ひどく酔うので、ほとんど全部オープンである...
中谷宇吉郎 「ケリイさんのこと」
...現在の雪路運搬に用られる橇はちょっと面白いのである...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...六時頃に唯一人で馬橇にのって山を下った...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...道が、急な坂をなしているところになると、子供たちは、子供たちにとっても小さすぎる、その橇の上へ、両足をそろえて、まっしぐらに、下の街(まち)へすべり落ちて行って、曲がりそこねて、雑貨屋の店先に飛び込んだり、その破目板に打(ぶ)っつかったりした...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...おそろしく器用に編んだ革鞭を手にして地方(ところ)の馬をつけた三頭だての橇に乗つて通りかかつたとしたら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「ひとっ走(ぱし)り家へ行つて、橇を取つて来て、橇に積んで運びませうよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...橇引きのミスター伝に発見されたことを...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...やはり橇の遠乗りに加わることができず...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...橇を引つ繰り返す...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...黎明の最初の光がさす頃には新しくこしらえた数マイルの橇道を後にして雪原の道を進んでいた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...彼等は輓革と橇道にどうしても馴染まなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...一度彼等は力まかせに彼女を橇からおろした...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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横瀬夜雨 「花守」
...橇の片側がひどく雪路で傾いた...
横光利一 「旅愁」
...調査のために犬橇を出したり山登りをしたりする前に...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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