...天鹽の未墾地に關して義雄が照會したその返事が小樽から來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それを思い出してみなさい」「……籐(とう)で編(あ)んだ四斗樽(よんとだる)よりまだ少し大きい籠を三個陸揚げすることを頼まれたなア...
海野十三 「地球盗難」
...感心して樽の中をのぞきこんでいるとき...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...林檎の樽が一ついつでも中部甲板に蓋を開けたまま置いてあって...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...そして小さな緑色の樽や色とりどりの旗が木の葉の間からとてもきらびやかに見えるのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...不破の関守氏から一樽を頒(わか)ちもらって来て道庵に授けたものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと同時に自分が此度開業したら直ぐ手拭の一本も持つて行つて醤油の一樽も買はしてやらなければならぬとかういふ考がふと胸に浮んだ...
長塚節 「商機」
...樽拾いの小僧の元吉の口を塞いだ上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小樽ではこの夏、挑発されて火炎ビン事件がおこり、ビンを投げた自由労働者の組合は、鮮明に右旋回してあっといわせた...
服部之総 「望郷」
...私の小樽の講演は「平和を守る会」と小樽市の共催だった...
服部之総 「望郷」
...酒場では特別に置かれた小さなテーブル(ふだんはそこでは樽(たる)で間に合わせているのだ)のところに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...大泊(おおとまり)港を出帆した第二小樽丸は...
久生十蘭 「海豹島」
...飲用水代りの淡味の葡萄酒の樽などが...
久生十蘭 「海難記」
...樽野と口を利いた者は殆どなかつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...」切りにベルをおしても容易に女中が現れないので舅は樽野に命じた...
牧野信一 「円卓子での話」
...ついこの間までは大きな鯉が悠々と泳いでゐたが樽野が悉く売り払つてしまつたので泉水は霜枯れ時の運動場のやうに静かで...
牧野信一 「村のストア派」
...樽の爆(はじ)ける音...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...敵の秀吉から贈られた一樽(ひとたる)の酒を酌んで...
吉川英治 「新書太閤記」
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