...この並木道は樹間が斉整に整っている...
...樹間を立ち騰る薄煙のあたりに...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...庭の樹間(このま)をさまよひて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...樹間(このま)を洩れてくる折りからの晩春の薄曇りの陽を浴びて...
橘外男 「逗子物語」
...樹間(このま)の白い小砂利道を踏んで私たちのまえまでくると...
谷譲次 「踊る地平線」
...樹間を出でゝ數歩ならざるに...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...鹿島の祠は寂寞として日影が樹間(このま)から線を成して斜にさし込んでゐるのを見たばかりであつた...
田山録弥 「船路」
...樹間始めて鶯語をきく...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた...
中島敦 「山月記」
...樹間をとおる陽光が...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...アカダモの樹間には...
本庄陸男 「石狩川」
...樹間をくぐった渓谷や急坂はうそのように思われた...
本庄陸男 「石狩川」
...十月二十三日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 中西利雄筆「樹間」(一)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
三好達治 「山果集」
...溝渠縦横忍城(をしじやう)樹間に隠顕して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...森の直立した樹間から早くも湖面の一端が桃色に光った生物のように見えて来た...
横光利一 「旅愁」
...樅の樹間を透かして...
吉江喬松 「山岳美觀」
...白鳥(しらとり)のみねの樹間(じゅかん)にみえる大鳥居(おおとりい)の懸額(かけがく)を...
吉川英治 「神州天馬侠」
...二月堂への細い樹間の道を伝ひながら...
和辻哲郎 「月夜の東大寺南大門」
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