...この並木道は樹間が斉整に整っている...
...後方の樹間にやっぱり三人の黒い人影...
江戸川乱歩 「影男」
...樹間(こま)に仄(ほの)めく夕月(ゆふづき)の夢見(ゆめみ)ごこちの流盻(ながしめ)や...
薄田淳介 「白羊宮」
...樹間に小屋を見る...
関寛 「関牧塲創業記事」
...或は樹間或は湿地を通行するに...
関寛 「関牧塲創業記事」
...樹間(このま)の白い小砂利道を踏んで私たちのまえまでくると...
谷譲次 「踊る地平線」
...乃(すなは)ち溪聲を樹間に求め...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...樹間を出でゝ數歩ならざるに...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...やゝ長(た)けた午前の日影が樹間(このま)からさし込んで...
田山録弥 「ひとつのパラソル」
...日頃は人をも恐れぬ小禽(ことり)の樹間に逃惑うさまいと興あり...
永井荷風 「夕立」
...樹間を洩れて来る月の影を眺めて...
野口米次郎 「能楽論」
...月が淡く樹間に透けて見えた...
林芙美子 「屋久島紀行」
...下り舟岩に松ありつゝじあり或は千仭の山峰雲間に突出して翠鬟鏡影に映じ或は一道の飛流銀漢より瀉ぎて白竜樹間に躍る...
正岡子規 「かけはしの記」
...その樹間には重たい...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...ところどころ樹間から日に白く輝きながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...樹間を吹きぬけて来る風は肌にしみるほど涼しかった...
山本周五郎 「新潮記」
...樹間をチラチラする提灯(ちょうちん)の幾つかが...
吉川英治 「江戸三国志」
...二月堂への細い樹間の道を伝いながら...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...樹間の幽暗に慣れてゐた目が...
和辻哲郎 「月夜の東大寺南大門」
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