...夏は来ぬ海こえて夏は来ぬ――三千里波を御(ぎよ)す白駒の青きいぶきに世は今樹々(きぎ)も若いばえさなりその...
石川啄木 「閑天地」
...数知れぬ樹々の梢は参差(しんし)として相交つてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...花やかに樹々の幹に落ちる...
薄田泣菫 「森の声」
...樹々が蔭をつくり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...樹々(きぎ)のそよぎ...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...樹々(きぎ)の梢から漏れ落る日の光が厚い苔(こけ)の上にきらきらと揺れ動くにつれて...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...沼をかこむ丘の斜面のところどころに四阿(あずまや)や茶室が樹々のあいだに見え隠れし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その四つ目垣のなかの細い樹々は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...樹々はあたかも酔ひしれた哥薩克の頭のやうに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...名残(なごり)の光は遠方の樹々(きぎ)の上に瞬(またたき)をしている...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...影の中から樹々の大きな枝が...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...夜降る雪に美しい樹々が...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...垣全体も庭の樹々も...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...樹々の芽が伸びだした...
吉江喬松 「五月雨」
...霧が細かい滴となつてかゝる樹々の幻影の下に通りすぎた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...樹々の間に奔濤(ほんとう)をあげて鳴っていた...
吉川英治 「親鸞」
...さっと樹々の露が光り...
吉川英治 「宮本武蔵」
...樹々(きぎ)の一家Une famille d'arbres太陽の烈(はげ)しく照りつける野原を横切ってしまうと...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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