...樹々を震わせ…………………………弱り弱つた名殘の音が...
石川啄木 「漂泊」
...二荒(ふたら)の裾山樹々の梢に鶯の今をさかりと鳴く声いとめずらし...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...たとえば樹々の青い葉などは雪のように真白(まっしろ)にうつって見えた...
海野十三 「赤外線男」
...樹々(きぎ)の片枝(かたえ)の青(あを)み...
薄田淳介 「白羊宮」
...前には、樹々の梢の上に、寄波(よせなみ)で縁取られている森の岬(ケープ・オヴ・ザ・ウッズ)が見えた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...あれらのこんもりとした貪婪な樹々さへも闇を招いてはゐない...
富永太郎 「秋の悲歎」
...樹々の若葉がざわめいた...
豊島与志雄 「波多野邸」
...其等の樹々の円天井の下を暫く行くと...
中島敦 「光と風と夢」
...みんな葉を落しきつてゐる樹々が...
牧野信一 「悪筆」
...樹々の姿が藻のやうに浮び...
牧野信一 「山を越えて」
...俄(にわか)に樹々が新緑につつまれて夜気の中で巻葉のほぐれる戦(そよ)ぎがきこえるような夜を思い出します...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
森川義信 「季節抄」
...城中の樹々の間にも...
吉川英治 「新書太閤記」
...樹々の陰へ沈んでゆくと...
吉川英治 「源頼朝」
...さっと樹々の露が光り...
吉川英治 「宮本武蔵」
...靄(もや)が樹々のこずえに絡(から)んで氷の花になるという寒さなのに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...樹々の眠りをさまして翔(か)ける怪鳥(けちょう)のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...荒海(わだつみ)の潮(うしお)のような樹々の唸りに体を吹かれて佇(たたず)んでいると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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