...気だては至極淳樸(じゅんぼく)な田舎者...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...見るからに素樸(そぼく)な風体...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...遠く庭の彼方に見える折曲つた廊下の先の部屋にゐて蒲團の綿を入れてゐるお秋といふ三十ばかりの質樸な女中は...
近松秋江 「箱根の山々」
...ランニングシャツにパンツ姿の樸訥(ぼくとつ)な後姿に...
富田常雄 「刺青」
...今日の生活を昔の質樸な生活...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...世に伝うるマロリーの『アーサー物語』は簡浄素樸(そぼく)という点において珍重すべき書物ではあるが古代のものだから一部の小説として見ると散漫の譏(そしり)は免がれぬ...
夏目漱石 「薤露行」
...極(きわ)めて素樸(そぼく)なものであった...
夏目漱石 「夢十夜」
...詩の表現は素樸なれ...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...酒になる前に行ふ純樸な型に依る舞踏の勢ぞろひをつくつてゐます...
牧野信一 「舞踏会余話」
...簡樸(かんぼく)なるは漢土の詩の長所なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...しかれども俳句全く簡樸...
正岡子規 「俳諧大要」
...婉麗を好む者雅樸を嫌ふの癖(へき)あり...
正岡子規 「俳諧大要」
...模写説は心の外に物があると素樸に考える素樸実在論であり...
三木清 「哲学入門」
...人民多くは淳樸の風を失い...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...我聞上古淳樸時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...樸忠の孫鶴岡耕雨さんの記する所を検するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...伊東大典医は冲斎玄樸であらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...質樸(しつぼく)なれば言葉すくなきに...
森鴎外 「文づかひ」
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