...表通りと横町とに二個処の出入口があった...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...物の半町と後(あと)を蹤(つ)けないうちに横町(よこまち)へ逸れるなり...
薄田泣菫 「茶話」
...沈(しず)んだ調子(ちょうし)で或(あ)る横町(よこちょう)に差掛(さしかか)ると...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...そこは狭い門燈(もんとう)もぼつぼつしかない暗い横町であった...
田中貢太郎 「女の怪異」
...小さな横町が無数に通っているので...
谷譲次 「踊る地平線」
...マドリッドの太陽広場(プラサ・デ・ソル)から左手へ這入った古い狭い横町に...
谷譲次 「踊る地平線」
...薄暗い横町へ折れ込んでいった...
豊島与志雄 「電車停留場」
...引過(ひけすぎ)のこの静けさを幸いといわぬばかり、近くの横町で、新内語(しんないかた)りが何やら語りはじめたのが、幾とし月聞き馴れたものながら、時代を超越してあたりを昔の世に引き戻した...
永井荷風 「草紅葉」
...横町は真直(まっすぐ)なようでも不規則に迂曲(うね)っていて...
永井荷風 「夏の町」
...四人は細い横町を三分の二ほど広い通りの方へ遠ざかったところである...
夏目漱石 「三四郎」
...近道の暗い横町へ折れ曲つて...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...巴屋の店の方へ行く順路は、柳橋を右に見て、横山町を真っ直ぐに大伝馬町から本町(ほんまち)へ出るのですが、その辺の横町、路地、大通りには、銭形の栞(しおり)などは一つもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一泊二十五銭の事並に三鞭酒の瓶の事浅草聖天横町...
久生十蘭 「魔都」
...」この横町の前なら...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...また富士横町に住んでいた狂馬楽は「註文帖」や「今戸心中」時代の吉原で...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...私は酒場の角を曲って暗い横町へ入った...
松本泰 「日蔭の街」
...築地三丁目の横町で...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...狭い横町を左へ折れて...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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