...天性の覇気が脱線して桁(けた)を外(はず)れた変態生活に横流した...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...吏臭紛々たる明治の官界史にあっては恐らく当時の官報局ぐらい自由の空気の横流していたはけだし類を絶しているだろう...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...しかして長江大河の横流してもって自然の境界をなさず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...関係方面に為されてる贈賄や収賄、物資の横流し、不正な取引などが、或は会社の名に於て、或は個人の名に於て、ずいぶん行われている...
豊島与志雄 「程よい人」
...国のため何の役にも立たぬ穀つぶしの私がこんなごちそうを食べてよいものであろうか? しかも正規の配給ルートによらぬ一級品の大魚を──これはいわゆる横流しのやみ魚であろう...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...横流しをしたりして...
久生十蘭 「ノア」
...巌流島の横流しになった松を...
火野葦平 「花と龍」
...農民に拳銃を横流ししているようです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...にせがねの横流しとは信じられなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...配給以外の横流しは厳禁されて居たのである...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...配給を公平にせよ、横流しをするな、闇をとりしまれ、公徳心を発揮せよ、と云われたのですが、そのききめは、どの位のものでしたろう...
宮本百合子 「公のことと私のこと」
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