...湿った地面を踏んで横手に廻ると...
梅崎春生 「日の果て」
...胡蓙はすぐ傍の箪笥(たんす)の横手に巻いて立てかけてあった...
田中貢太郎 「春心」
...『肥後八代(しろ)横手村(よこてむら)』母親はよく其(その)村のことを話した...
田山花袋 「父の墓」
...横手村(よこてむら)と謂(い)つても...
田山花袋 「父の墓」
...その横手の方から...
近松秋江 「霜凍る宵」
...そうして庭のすぐ横手の崖(がけ)一面に茂ったつつじの中へそのピストルの弾(たま)をぽんぽん打ち込んで...
寺田寅彦 「B教授の死」
...池の横手から爪先上りになる...
豊島与志雄 「オランウータン」
...膳――黒塗りの大きな餉台、その横手に、彼杉本も、同じ料理を前に、膝を正している...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...夕日は掛茶屋の横手なる雑木林の間に低くかゝりて...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...月は低く三越の建物の横手に見えることもある...
永井荷風 「町中の月」
...神官(しんくわん)が卓(しよく)の横手(よこて)へ座(ざ)を換(かへ)て一寸(ちよつと)笏(しやく)で指圖(さしづ)をすると氏子(うぢこ)の總代等(そうだいら)が順次(じゆんじ)に榊(さかき)の小枝(こえだ)の玉串(たまくし)を持(も)つて卓(しよく)の前(まへ)に出(で)て其(そ)の玉串(たまくし)を捧(さゝ)げて拍手(はくしゆ)した...
長塚節 「土」
...考えつづけて五日目に、横手を摺って、「出来たッ」と、凱歌をあげたものである...
長谷川伸 「奇術考案業」
...横手の椅子に六右衛門さん以下...
久生十蘭 「だいこん」
...すると、横手の小道から、この寒空に、外套も着ず帽子もかぶらぬ、三十歳ぐらいの奇妙な男が現われて、「いよウ」と、二人に快活な声をかけた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...横手の半蔀(はじとみ)から物干の方を見上げて見ると...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...加十は横手を打って...
久生十蘭 「魔都」
...家の横手にはちよつとした菊の垣がある...
正岡子規 「病牀六尺」
...部屋の横手は一段下って湯殿へ通じる渡り廊下になっていた...
矢田津世子 「茶粥の記」
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