...そう云えば机の横手の壁には...
芥川龍之介 「上海游記」
...通り懸(かか)ったのが今話しの第九工場の横手...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...西洋館の横手の方にまわってみました...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...ほど経て横手からお長が白馬を曳いて上ってきた...
鈴木三重吉 「千鳥」
...もうサヤサヤと萱(かや)の葉を分けて跫音(あしおと)は私のすぐ横手に聳(そび)えている大きな椎の木の薄闇(くらが)りに聞えてきて...
橘外男 「逗子物語」
...観音堂の横手に往こうとして...
田中貢太郎 「水魔」
...横手(よこて)の馬小屋には馬が高く嘶(いなな)いて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...横手の方へ舞い失せていった...
豊島与志雄 「自由人」
...」「そうかしら?」沢子は卓の横手に坐った...
豊島与志雄 「野ざらし」
...横手(よこて)の桟敷裏(さじきうら)から斜(なゝめ)に引幕(ひきまく)の一方(いつぱう)にさし込む夕陽(ゆふひ)の光が...
永井荷風 「すみだ川」
...またその道すがら横手遥(はるか)に幸橋(さいわいばし)の見附(みつけ)を眺めやった御郭(おくるわ)外(そと)の偉大なる夕暮の光景が...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...さすがによく手入れが届いて明晃々(めいこうこう)たる長剣五寸横手四寸の業物(わざもの)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...訊いて見な」「な――る」ガラツ八は横手を打つと直ぐ飛出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こいつはいけないと思ってボイラー室の横手に隠れてやり過ごし...
久生十蘭 「魔都」
...あの横手にある檻(をり)にゐる野獸か...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...台処の通用口は玄関とまるで関係なく建物の横手から全階に通じていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...横手からそう遠くない千屋(せんや)村あたりの蓑(みの)や深沓(ふかぐつ)で大変細工のよいのを見かけます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...=茶店の横手進藤甚助と例の若侍が梯子掛けて進藤が屋根へ上る...
山中貞雄 「中村仲蔵」
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