...――義雄が有馬の家から散歩がてら出ると直ぐ横手に當るので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...陽吉は黙って石鹸と流(なが)し札(ふだ)を桶(おけ)の上に置いて湯槽の横手へ廻った...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...ふたりは正面の入り口へ、三人はくらのうらと、横手の三方へ...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...その横手の納屋の軒先を浮かばせ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その横手の方から...
近松秋江 「霜凍る宵」
...横手の三畳の小室に私はあがった...
豊島与志雄 「悲しい誤解」
...横手の壁にかかってる自作の風景画を...
豊島与志雄 「自由人」
...寒山竹の茂みを横手にひかえてるところで...
豊島与志雄 「白藤」
...それから店の横手の階段口に立って...
豊島与志雄 「紫の壜」
...ホテルの横手に楡の喬木の林があり...
豊島与志雄 「山吹の花」
...白い大きな百合(ゆり)を刺繍(ぬい)にした壁飾りが横手にかけてあった...
夏目漱石 「行人」
...横手に広い間(ま)があって...
夏目漱石 「坑夫」
...今までついぞここに足を踏み込んだ例(ためし)のない彼はわざとそこを通り越して横手へ廻った...
夏目漱石 「明暗」
...その拝殿の横手には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その証拠に、すこしも水を飲んでおらん」顎十郎は、横手をうって、「いよウ、えらい、さすがは吟味方筆頭、そこまでわかれば大したもんだ、と言いたいが、その位のことは子供でもわかる」庄兵衛は、道路の真ン中で地団太をふみ、「これ、口がすぎる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あの横手にある檻(をり)にゐる野獸か...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...もうそして天の川は汽車のすぐ横手を...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...駅の横手に林檎畑があった...
宮本百合子 「上林からの手紙」
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