...直ぐそこの長火鉢を取巻いて、三人ばかり、変な女が、立膝やら、横坐りやら、猫板に頬杖やら、料理の方は隙(ひま)らしい...
泉鏡花 「歌行燈」
...それでも火の気が便りだから、横坐りに、褄(つま)を引合せて肩で押して、灰の中へ露(あら)わな肱(ひじ)も落ちるまで、火鉢の縁(ふち)に凭(もた)れかかって、小豆(あずき)ほどな火を拾う...
泉鏡花 「婦系図」
...内田さんの小首を傾(かし)げた横坐りの姿は...
田中英光 「オリンポスの果実」
...煮え上るのを待つ間横坐りに足を投げ出して煮える音を聞いてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その首を、伸び伸びと、綺麗な肌を見せながら、卓子に片肱をつき、片方の肩を落して、横坐りに、裾をさばいて……...
豊島与志雄 「操守」
...横坐りに片手で身を支えながら震えてる竜子と...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...」と君江は横坐りに膝(ひざ)を崩して窓の敷居に片肱(かたひじ)をつき...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...陽春二三月 楊柳斉作レ花春風一夜入二閨闥一楊花飄蕩落二南家一含レ情出レ戸脚無レ力 拾二得楊花一涙沾レ臆秋去春来双燕子 願銜二楊花一入裏一灯の下に横坐りになりながら...
林芙美子 「新版 放浪記」
...横坐りになったままで...
林芙美子 「泣虫小僧」
...改めて艶(なま)めかしく横坐りして焚火に手を翳しながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...横坐りになろうとして...
火野葦平 「花と龍」
...狭い部屋に窮屈そうに横坐りに坐って...
宮本百合子 「思い出すこと」
...ここならあんなに安心して横坐りしてコンパクト出しておしろい鼻の頭へ叩きつけたりしているけれど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...横坐りのままで云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...飲まされちゃったのよ」おかねは火鉢の脇へぺたりと横坐りになり...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...横坐りに膝は崩しているが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...未亡人も友禅模様の長繻絆をしどけなく着て私の枕元に横坐りをしている...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...横坐りに坐り込んだ...
夢野久作 「一足お先に」
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