...大(おおき)な支那革鞄(しなかばん)を横倒しにして...
泉鏡花 「婦系図」
...さつと横倒しに倒れかかつて...
薄田泣菫 「旋風」
...俺はやにわに波子を横倒しにして...
高見順 「いやな感じ」
...妙子は横倒しにしていたテーブルを普通の位置に立て直して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...絨毯(じゅうたん)の上に新聞紙を敷いて横倒しにすわったなり安楽椅子に靠(もた)れかかっているのを見...
谷崎潤一郎 「細雪」
...くず折れるようにぐったりと横倒しに倒れてしまう...
寺田寅彦 「空想日録」
...市の東端吸江(きゅうこう)に架した長橋青柳橋(あおやぎばし)が風の力で横倒しになり...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...枕許の風呂敷を被せた兜様のものにカツンと当って七兵衛の面を横倒しに撫でおろしたものがあったのには...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが高くふりあげられ、力を込めてまつすぐに打ちおろす時、あれらの家屋は破壞され、めちやくちやになり、警官の如きもの、隊長の如きもの、ビア樽の如きもの、横倒しにされ、その遠心力でもつて舞臺の圈外へ吹つとばされる...
萩原朔太郎 「宿命」
...朽木(くちき)が横倒しに置かれて...
林不忘 「あの顔」
...藁の上に横倒しになつて顔を伏せ...
北條民雄 「青い焔」
...昨夜の雨のまだ乾かない雑草の上に横倒しになって...
水上滝太郎 「九月一日」
...お咲はかけ出して横倒しに梯子を拂つてしまひ...
室生犀星 「命」
...彼女はがくがくした石段を横倒しになつたまま下の踊り場まで轉がり墜ちた...
室生犀星 「はるあはれ」
...その竿は横倒しにもつていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...そして燭台(しょくだい)の灯(ともしび)をその上へ横倒しにのせかける...
吉川英治 「神州天馬侠」
...いきなり橇の片側へ身を横倒しにしたから堪りません...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...全部横倒しになつて部屋のそちこちに泳ぎ出して來てゐるのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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