...ごろりとそこへ横倒しに倒れてしまつたのでございます...
芥川龍之介 「地獄變」
...根もとから折れて横倒しに倒れかかる帆柱と...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...いつのまにか、外套姿の長い身体が、横倒しになって、奇怪な長虫の様に、身をくねらせながら、百合枝の方に近づいて来た...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...右巻の尖つた屋根を横倒しに...
薄田泣菫 「独楽園」
...では皆で三丈の鬼にしろ」大異の体はそのまま石床の上へ横倒しにせられた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...彼は横倒しに線路の上に引きずられ加減に転げ込んだ...
豊島与志雄 「微笑」
...ゴロリと横倒しになり...
中里介山 「大菩薩峠」
...袂(たもと)が触って一基の燭台を横倒しにしてしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――船虫(ふなむし)のお富と言つてね、懷中(ふところ)が重くて、人間の甘さうなのを選(よ)つて、船が岸へ着いた時、よろける振りをして水の中に突き落し、散々詫びを言ひながら自分の家へつれ込むんです」「――」「昨日の親分は双手(もろて)を懷中へ入れて居たから、横倒しになつて、全身濡れ鼠になつたが、大抵は膝から下で濟みますよ、――まア/\濡れ鼠になつても、命が無事で目出度いことでした」船頭の話を聽いた、八五郎の顏といふものは――...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが高くふりあげられ、力を込めてまつすぐに打ちおろす時、あれらの家屋は破壞され、めちやくちやになり、警官の如きもの、隊長の如きもの、ビア樽の如きもの、横倒しにされ、その遠心力でもつて舞臺の圈外へ吹つとばされる...
萩原朔太郎 「宿命」
...ようやく横倒しになって沈没してしまった...
久生十蘭 「海難記」
...船が横倒しになって山のような浪がうちこむ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...とうとう馬車が横倒しにひっくりかえってしまった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それなり横倒しにころがったのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...ニッグは横倒しになつていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...与一はバッタリと横倒しになりながら片手を突いた...
夢野久作 「名君忠之」
...馬が横倒しにどぶんと水の中へはまりよったら見い...
横光利一 「南北」
...何の事もなく私は横倒しに倒れてしまつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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