...此の権兵衛は、土佐郡(とさぐん)布師田(ぬのしだ)の生れで、もと兼山の小姓であったが、兼山が藩のために各地に土木事業を興して、不毛の地を開墾したり疏水(そすい)を通じたりする時には、いつも其の傍にいたので、しぜんと其の技術を習得したものであった...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...権兵衛は東側の堰堤を伝って突端の方へ往こうとしていた...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...総之丞は権兵衛に呼びかけた...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...総之丞は権兵衛に馬をすすめた事を思いだした...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...また痺れでも」権兵衛は仰臥(あおむけ)になっていた...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...待て」と云って権兵衛は眼をつむって何か考えるようにした...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...権兵衛は其の時、普請役所に残っていた武太夫を呼んだ...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...権兵衛は祭壇の前で割腹していたが...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...川島醇氏西徳次郎氏山本権兵衛氏...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...どういう目に逢(お)うても」こう言いさして三男市太夫は権兵衛の顔を見た...
森鴎外 「阿部一族」
...固まって行こうぞ」「うん」と権兵衛は言ったが...
森鴎外 「阿部一族」
...ただ権兵衛殿に死を賜わるとなったら...
森鴎外 「阿部一族」
...阿部権兵衛が助命のことを折りがあったら言上しようと思ったが...
森鴎外 「阿部一族」
...内地でも百姓の仲間では、同じ村の若い者に作造という者が二人あれば、これを区別する方法として父の名を頭に付けて、権兵衛作、勘太作というように呼ぶのもない例ではありませぬ...
柳田國男 「名字の話」
...家来のなかで黒板権兵衛というのも...
山本周五郎 「桑の木物語」
...「権兵衛さん権兵衛さん、ちょっと起きておくれよ、どうしてもだめなんだ、喉が渇いてどうにもがまんができないよ、権兵衛さん、小さい権兵衛さん、ちょっと起きて茶を頼むよ、ねえ、小さい権兵衛さん頼むよ」そして戸をむやみに叩き続けた...
山本周五郎 「風流太平記」
...「おい鍵(かぎ)を出せ」と小さい権兵衛にどなった...
山本周五郎 「風流太平記」
...河越(かえつ)権兵衛...
吉川英治 「大岡越前」
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