...長崎の凧は昔葡萄牙(ポルトガル)や和蘭(オランダ)の船の旗を模したと見えて...
淡島寒月 「凧の話」
...どーんどーんと打ちよせている音を模したものらしいことが呑みこめた...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...そこはセメントで自然の岩を模した洞窟(どうくつ)のようであった...
江戸川乱歩 「影男」
...パリのエッフェル塔を模した通天閣の鉄骨が...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...それは神官の着るやうな袍(はう)だの指貫(さしぬき)に模したものだつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...古墳の構造は益發達して支那石造造家屋を模した所の棺槨さへも具へる樣になつて來て...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...中央に八葉の蓮華を模した黄白の泥で塗った火炉があり...
直木三十五 「南国太平記」
...歌川国直が色摺(いろずり)絵本の中(うち)に豊国の『時勢粧(いまようすがた)』に模したる『美人今様姿(びじんいまようすがた)』二巻あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...ルイ王朝時代のものを模した奴で...
古川緑波 「神戸」
...楫取魚彦(かとりなひこ)は万葉を模したる歌を多く詠みいでたれど...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...まさか日本に模したのではあるまじければ...
南方熊楠 「十二支考」
...其酒爵は聖堂に於て釈菜(せきさい)に用ゐるものを模したのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...後に岩坂で之を模したものを作つた...
柳宗悦 「和紙十年」
...山人の門下にもその書風を模した人は多かったが...
山本笑月 「明治世相百話」
...初め「あずまや」と申しまして某家の御秘蔵品を模した唐織好みの草色の裲襠(うちかけ)を着て出て来るのですが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...日本の兜を模した帽の形も最(も)う流行遅れとなつて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...それは岩の間の洞窟のやうな形を模した...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...赤壁(せきへき)の景でも模した庭造り師のこころであろうか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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