...9前の山みちにある樟の木の梢...
芥川龍之介 「誘惑」
...それから樟(くす)の木の根もとに佇(たたず)み...
芥川龍之介 「誘惑」
...樟脳等の正規の処方でつくった虎疫薬を入れた小さな硝子瓶を受取る...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
......
種田山頭火 「旅日記」
...内儀さんは樟脳(しょうのう)の匂いの染(し)み込んだような軟かいほどきものを一枚出して...
徳田秋声 「足迹」
...日本樟脳は暴落してしまった...
直木三十五 「大阪を歩く」
...初め熱海の山は樟と松のみに蔽はれてゐるやうに見られてゐたが...
永井壮吉 「冬日の窓」
...樟(くす)の造林からる積りで道を聞いて行つた杉の木深い澤を出拔けたら土橋へは出ないで河の岸へ降りて仕舞つた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...清澄の八瀬尾の谷に炭燒を見に行く清澄のやまぢをくれば羊齒交り胡蝶花(しやが)の花さく杉のしげふに樟の木の落葉を踏みてくだり行く谷にもしげく胡蝶花の花さく二十五日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...他は椎(しい)や樟(くす)の葉に覆われた寂しい村落である...
中村地平 「南方郵信」
...床は樟(くす)の木の寄木(よせき)に仮漆(ヴァーニッシ)を掛けて...
夏目漱石 「虞美人草」
...この樟脳の高い香(かおり)と...
夏目漱石 「門」
...人の住んでる所は樟脳(しょうのう)を採(と)る小屋が一軒あるばかり...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...また全国一という目通り周囲四丈三尺すなわち直径一丈三尺余の大樟あり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...九州地方大樟(たいしやう)尤多しといへども此(かくの)ごときは未見(いまだみず)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...台湾の樟脳(しょうのう)の話が始まる...
森鴎外 「里芋の芽と不動の目」
...多分はその地に樟(くす)の神木(しんぼく)があったためか註文楠と書いている村もある...
柳田國男 「地名の研究」
...ぷんと樟(くす)のにおいが部屋じゅうにひろがりました...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??