...皆槐(えんじゅ)や合歓(ねむ)の中に金碧燦爛(さんらん)としていたり...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...裏の槐(えんじゅ)の樹(き)に繋(つな)がれて...
巌谷小波 「こがね丸」
...槐等に近かるべければ...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...森槐南(もりかいなん)という大物が出ている...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこへ行くと詩学の造詣に於て、森槐南なんぞは、日本一を通り越して、唐(から)一だから豪勢なもんさ、ああなると道庵も降参するよ――」脱線もここまで来ると、一座が驚倒絶息せざるを得なくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この座に連なる名古屋の、一流株の名士連といえども、いまだかつて、自分と同じ国に森槐南とかなんとかいう、すばらしい漢詩学者が存在しているということも、いたということも、見たものは愚か、聞いたものは一人もないはずです――それもそのはず、その当時、森槐南は、まだ生れていたかどうか、生れていたとしても、ようやく立って歩むほどの年ばえであったであったかどうか、それを道庵先生が引張り出した脱線ぶりには、誰あって驚倒しないものはないはずです...
中里介山 「大菩薩峠」
...右へ上(のぼ)ると斜(はす)に頭の上に被(かぶ)さっている大きな槐(えんじゅ)の奥にある...
夏目漱石 「坑夫」
...ピカソの画を論じ槐多の詩を愛していた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
......
原民喜 「魔のひととき」
...槐寮といふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...次に「茶山菅先生之在江戸、一日犬冢印南、今川槐庵、及恬、同陪先生、為墨水舟遊、先生帰郷、十年於此、而今年犬冢今川倶逝、頃先生集刻成、至読其詩慨然」として、七絶が載せてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...爾雅を検すれば、※(たう)、※(ゆ)、※(くわい)、槐(くわい)、榎(か)、楸(しう)、椅(い)、梓(し)等が皆相類したものらしく、此数者は専門家でなくては辨識し難い...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...せっかく槐南先生に手を入れていただいてよく出来たと思っているのを...
柳田国男 「故郷七十年」
...槐樹坡(かいじゅは)のたたかい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...山槐記といったようなもの...
吉川英治 「随筆 新平家」
...槐(えんじゅ)の門一――今朝...
吉川英治 「宮本武蔵」
...槐の木はもう移し植えられたかもしれない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「又八」「…………」「槐(えんじゅ)の下を掘ったら何が出たか?」「…………」「わしなら掘り出してみせる所じゃがのう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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