...いってのけるのに倉地が興に入って合槌(あいづち)を打つので...
有島武郎 「或る女」
...ウフフフフフ……、どうだい、槌野君、そうじゃ、ないか」熊浦氏は、ゆっくりゆっくり地の底からでも響いて来る様なザラザラした声で云うのだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...」「背中を金槌でどやしつけたら...
薄田泣菫 「茶話」
...彼がなにか武器――たとえば金槌...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...あの、遠くから聞えて来た幽かな、金槌の音が、不思議なくらい綺麗(きれい)に私からミリタリズムの幻影を剥(は)ぎとってくれて、もう再び、あの悲壮らしい厳粛らしい悪夢に酔わされるなんて事は絶対に無くなったようですが、しかしその小さい音は、私の脳髄の金的(きんてき)を射貫いてしまったものか、それ以後げんざいまで続いて、私は実に異様な、いまわしい癲癇(てんかん)持ちみたいな男になりました...
太宰治 「トカトントン」
...私は常に甚だいい加減の合槌を打つてゐるのである...
太宰治 「無趣味」
...もう一人別の男が相槌(あいづち)を打った...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...新たに取り出したのは一梃の金槌(かなづち)であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...――懺悔(ざんげ)だか惚気(のろけ)だか判りませんね」佐野屋九助は合槌(あいづち)を打ちます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...右手に小槌、左手に鑿(のみ)を持っているのは、それまで、しゃがんで、なにかを彫っていたらしい...
火野葦平 「花と龍」
...イキナリ金槌をふり上げましたので...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...満善車王など槌を持ったが少なからず(『仏教図彙』)...
南方熊楠 「十二支考」
...そのごとく大黒の槌はガネサの斧の変作で...
南方熊楠 「十二支考」
...子供が藁(わら)を打つ槌(つち)を持ち出そうとしたからである...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...うんと木槌(きづち)でたたいて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...打出(うちで)の木槌(こづち)や扇子(せんす)の如きは後者の場合であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...どうもなるまいて」それに相槌打つかのごとく...
吉川英治 「私本太平記」
...相槌(あいづち)を打ったのは...
吉川英治 「新・水滸伝」
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