...構うもんか...
泉鏡花 「縁結び」
...何を云ったって構うものかと思っていた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...………あの瞬間にも、お前はそんなことをしてよいのか、いくら恩返しをすると云っても、餘り寛大過ぎはしないか、………酔った勢で飛んだことをして、覚めてから地団太(じだんだ)蹈(ふ)むのではないか、………お前が愛する人のために献身的になるのはよいが、果してお前はその後の孤独に堪えられるのか、と云う囁(さゝや)きが聞えないでもなかったのであるが、なに構うものか、後のことは後のことだ、善と信じて疑わないなら、酒の勢を借りてゞも断行すべきだ、生きながら死んだ人間になる覚悟をした者が、何で孤独が恐(こわ)いものか、………と、強(し)いて自ら危惧(きぐ)の念を嘲(あざけ)って、とう/\あの人の袂(たもと)の端を、左大臣に執(と)らせてしまったのであった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...紙にくるんで、さて、捨て場所に困ったが、構うことはない、便所に放りこんでやった...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...どうなったって構うものか...
豊島与志雄 「神棚」
...それでも構うものかと思った...
豊島与志雄 「反抗」
...「あなたあんなことを!」「なあに構うもんですか...
豊島与志雄 「変な男」
...君」「ウフフフフ」と主人は笑いながら「構うものか」と云った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もう俺に構うな」山浦丈太郎は箱根笹を分けて...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...喉仏(のどぼとけ)がピリピリするじゃありませんか」「喉仏の二つや三つローズにしたって構うことはねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...銭形の親分には憎まれますが」「構うことはない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少しでも怪しい素振りがあったら、構うことはねえ、縛って引立てるんだ」「ヘエ」飛んで行く八五郎を見送って、平次と彦太郎は元の部屋へ帰ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...会読の一段になっては全く当人の自力(じりき)に任せて構う者がないから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...構うひまもないふうだった...
室生犀星 「花桐」
...先生」「いや構うな」と去定は登を遮った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「おれに構うな」と甲斐は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...結構うまくいっているようだ」「それは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ウイスキーがいくら利いたって構うこたあない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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