...その人に構うまい...
泉鏡花 「歌行燈」
...ものを言う清(すずし)い、張(はり)のある目を上から見込んで、構うものか、行きがけだ...
泉鏡花 「歌行燈」
...みんなそこでいろんな意見を吐いたが、結局、構うもんか、もしあいつが何とか言ったら、去年あいつが陸(おか)へ上(あが)って櫨(はぜ)の枯木を持って行ったからそれを返せと言ってやるんだ...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...それでも結構うつくしいので眼を楽しませたし...
海野十三 「幽霊船の秘密」
...………あの瞬間にも、お前はそんなことをしてよいのか、いくら恩返しをすると云っても、餘り寛大過ぎはしないか、………酔った勢で飛んだことをして、覚めてから地団太(じだんだ)蹈(ふ)むのではないか、………お前が愛する人のために献身的になるのはよいが、果してお前はその後の孤独に堪えられるのか、と云う囁(さゝや)きが聞えないでもなかったのであるが、なに構うものか、後のことは後のことだ、善と信じて疑わないなら、酒の勢を借りてゞも断行すべきだ、生きながら死んだ人間になる覚悟をした者が、何で孤独が恐(こわ)いものか、………と、強(し)いて自ら危惧(きぐ)の念を嘲(あざけ)って、とう/\あの人の袂(たもと)の端を、左大臣に執(と)らせてしまったのであった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...橇の滑り木がぎいぎい鳴って挽革や心棒がちぎれて飛ぼうと構うものか...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...構うものか、やっつけてやれ! そう私は咄嗟に決心してしまった...
豊島与志雄 「悪夢」
...どうなったって構うものか...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...それでも構うものかと思った...
豊島与志雄 「反抗」
...何構うものかという気になった...
豊島与志雄 「反抗」
...眼を覚したって構うものかという気がした...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...「なに構うものか...
豊島与志雄 「慾」
...構うもんか抛(ほう)って置け」「なるほどさっきの男だ...
夏目漱石 「野分」
...若年寄方と掛合ごっこを始めちゃ鳥が飛んでしまう、構う事はねえ、外へ出たところを縛れ」無法な奴があったもので、そのまま子分を伴(つ)れて、本郷丸山へ飛んで行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町内または知人らから竹木を集めて町の入り口に防禦の柵矢来を構うるやからもあった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...何は扨(さて)置き、構うことはない、ドウぞこの金を渡して下(く)ださい...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...誰が馬鹿に構うものですか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...構うもんか...
夢野久作 「少女地獄」
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