...ひろ坊」「うん」「この木の上へほりあげてやろうか」そこには枝の延びた槇の木があった...
田中貢太郎 「春心」
...槇村君は後の方で頻りに乘り方について質問を發してゐたが...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...案山子(かかし)に魔が差したのを教へてゐるくせに」母親のお槇(まき)は我慢のならぬ顏を次の間から覗かせるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不意に殺されたことでございませう――」母親のお槇(まき)は思ひの外記憶もよく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...流川町の槇氏も、これは主人は出征中で不在だつたが、夫人と子供の行衛が分らなかつた...
原民喜 「廃墟から」
...槇氏は近頃上海から復員して帰つて来たのですが...
原民喜 「廃墟から」
...何も槇氏に限つたことでないことがわかりました...
原民喜 「廃墟から」
...猪股氏と槇子の婚約も...
久生十蘭 「キャラコさん」
...僕は槇をそつと見る...
堀辰雄 「不器用な天使」
...以前と少しも變らない彼女とそれから槇を見出すことを...
堀辰雄 「不器用な天使」
...あの娘(メツチエン)は?」「え?」槇はわざと分らないやうな顏をして見せる...
堀辰雄 「不器用な天使」
...しかし僕には以前と同じやうに槇を見ることが出來なかつた...
堀辰雄 「不器用な天使」
...僕の槇を見る視線には...
堀辰雄 「不器用な天使」
...槇はその殘りを一息に飮み干した...
堀辰雄 「不器用な天使」
...槇君は少し腹を立てゝ...
槇本楠郎 「掃除当番」
...槇有恒氏の山についての本はどんなその間の機微を語っているか知らないけれど...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...後の槇の梢まで這い上って...
宮本百合子 「後庭」
...「これを槇野主膳どのまで届けさせて呉れ」「あの……お目付の槇野さまでございますか」「そうだ...
山本周五郎 「新潮記」
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